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NYのAIリーダーシップに欧州的な規制はマイナスでしかない
欧州の規制を批判する記事もたまには上げておきます。
容易に想像できるとは思いますが、自由な競争、新事業発展には過度な規制は不利に働きます。
一方で、規制が新しいビジネス機会の創出や、ユーザーの利便性を上げることもあります。私は、iPhoneが全てType-C対応してくれて、また電池だけ交換できるようになって本当に嬉しいです。
どちらの意見も聞くことは重要と考え載せますが、どちらかが正しいというのはありえなくて、ケースバイケースだと思います。
人工知能(AI)は、産業、経済、そして世界的な勢力図を変革しつつある。AI分野で先頭に立つことは、単なる技術革新を超えて、米国の経済的未来と国家安全保障の確保につながる。だが、競争力を強化しようとする一方で、一部の政策立案者は、欧州的な規制の導入を検討しており、それによって進化が妨げられ、リーダーシップを損なう恐れがある。
現在、米国はAIイノベーションにおける世界的リーダーであり、ニューヨークはその重要な拠点の一つである。最高の人材を惹きつけ、スタートアップを支援する環境が整い、成長を促進する柔軟な政策を実施しているためだ。しかし、EUのような制限や遵守を強いる規制が採用されれば、競争力を損ねることになりかねないし、私たちはそんなリスクを冒すべきではない。
米国がAIリーダーシップを握る背景
AIは、最高の人材、強力な資金提供、イノベーションに適したエコシステムという3つの柱で成り立っており、米国はこの3つ全てにおいて優れている。AIスタートアップは、強力なベンチャーキャピタル(VC)の支援、世界的な人材を惹きつけるストックオプション、そして世界中から専門家を迎え入れるための移民政策に恵まれている。これらの要因により、米国のAIスタートアップは、従業員の増加や資金調達において一貫して欧州の同業他社を上回ってきた。
たとえば、最近の研究によると、2020年に設立された米国の生成AIスタートアップは、欧州の同様のスタートアップよりも40%高い従業員増加率の中央値を達成した。この急成長により、生産性が向上し、より大きな投資を呼び込むことで、迅速な規模拡大を可能にしている。AI人材の需要が高まる中、STEM(科学・技術・工学・数学)教育を強化し、イノベーションを育み続けることが、勢いを維持し、急速に進化するこの分野のニーズに適う労働力を確保するために重要となる。
欧州の失策から学ぶべきこと
対照的に、欧州のアプローチは警戒すべきサインである。Digital Markets Act(デジタル市場法、DMA)のような政策は、スタートアップの成長を難しくする規制の迷路を作り、イノベーションを妨げている。データ使用、透明性、遵守に関する厳しい規制は、投資を阻み、人材が他の場所での機会を求める原因となる恐れがある。その結果、AIイノベーションやスタートアップの成功において、米国と欧州の間にギャップが生まれている。
米国には欧州のような過ちを繰り返す余裕はない。クローズドソースとオープンソースの両方における多様なAIアプローチで先頭に立つ能力は、単なる経済成長を超えて、国家安全保障や、中国のように技術を利用して世界的影響力を拡大しようとする敵対勢力への対抗能力にもつながる。
AIリーダーシップの重要性
AIは、軍事用途からサイバーセキュリティに至るまで、あらゆる分野を革命的に変える可能性があり、AIをリードする国は、世界的に大きな影響力を持つことになる。最近の調査では、米国と欧州の回答者75%が、中国やロシアといった国々からの技術的脅威に対抗するため、西側諸国が協力すべきだと考えていると明らかになった。確かに協力は不可欠だが、米国のリーダーシップは譲れない。
欧州の制限的なアプローチとは異なり、米国の法的環境は企業にイノベーションのための柔軟性を与えている。米国がEU的な規制を導入すれば、競争力は遵守重視のアプローチに置き換わり、結果として優位性は損なわれ、イノベーションは遅れ、棚ぼた的に中国に優位性を与え続けることになるだろう。
ニューヨークのAI推進力と米国の今後
AIがすでに経済成長を牽引しているニューヨークのような州では、特にその重要性は高い。金融から医療まで、AIは産業を変革し、新たな雇用機会を生み出しており、ニューヨークはシリコンバレーに次ぐAI雇用創出の主要拠点となっている。この勢いを維持するには、高度なスキルを持つ労働者の確保が不可欠だ。STEM教育の強化は、ニューヨーク、ひいては国がAI競争でリードし続けるための鍵となるだろう。
その重要性は天井知らずである。自由で開かれたインターネット、最先端のAI能力、そして技術的リーダーシップによる経済的利益は、全て手の届くところにある — ただし、米国のイノベーションを支えてきた原則、すなわち規制は最小限に抑えること、リスクテイクを恐れないこと、追うのではなく追われる立場を追求することを変えてはならない。
全国の政策立案者は、規制に対抗し、AIにおける競争力を保護・促進する政策を支持する必要がある。私たちの技術革新の世界的リーダーとしての地位、ひいては国家安全保障はそれにかかっているのだ。
この記事を寄稿したDoug Kelly(ダグ・ケリー)は、American Edge Project(アメリカン・エッジ・プロジェクト)のCEO。同プロジェクトは、米国の技術および革新のリーダーシップを促進・保護することを目的とするアドボカシー団体である。
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