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VC Fund Controller Networkで「CVCにおける投資先モニタリングの理想と現実」パネルディスカッションを開催しました!

こんにちは、VC Fund Controller Network事務局です。
今回は2025年1月9日に開催した、CVCメンバーに特化した勉強会企画、「CVCにおける投資先モニタリングの理想と現実」についてのレポートをお届けします。

本イベントはオフレコで開催されたため、本記事ではイベントの概要や雰囲気についてお伝えしてまいります。


VC Fund Controller Networkについて

VC Fund Controller Networkは、VCやCVCのファンド管理担当者向けのコミュニティです。ファンド管理実務の質を業界全体で向上させていきたいという思いのもと、不定期で勉強会などのコミュニケーションイベントを開催しています。

詳しくはこちらのnoteをご覧ください!

また、過去の勉強会レポートも以下からご確認いただけます。

開催背景

VC Fund Controller Networkの会員の中にも多いCVCのメンバー。事業会社特有の事情もあり、独立系VCとはまた違う課題を抱えています。

VCFCNでは、ファンドアドミ業務に携わる人たちがナレッジシェアを通じてより高いスキルを身に付ける場を提供することをミッションとして掲げています。

今回は「CVCにおける投資先モニタリングの理想と現実」をテーマに、CVCであるグリーベンチャーズ株式会社の中尾氏と株式会社オリエンタルランド・イノベーションズの向井氏をお呼びしてパネルディスカッションを行いました。

<パネリスト>
中尾 俊輔 氏
グリーベンチャーズ株式会社
取締役・パートナー

経歴
アント・キャピタル・パートナーズ、アドバンテッジ・パートナーズ等で、PE投資やセカンダリー投資(国内外のVCやPE)を数多く実行。三井物産企業投資で新規にファンドを設立。三井物産グループの総合力を活用し、財務リターンと戦略リターンの両立を行う事業参画型投資を推進。
2022年に参画後、120億円のGREE LP Fund JP1号を組成し、日本のVCを中心にLP投資を多数実施。

向井 健 氏
株式会社オリエンタルランド・イノベーションズ
ディレクター
 

​経歴
2008年、株式会社オリエンタルランド(OLC)に新卒入社、OLCグループ経営管理、新規事業立案、東京ディズニーリゾート施設開発、アグリ事業等を担当。2014年、みずほ銀行産業調査部に2年間の出向、外食アナリストとして企業への事業戦略提案、産業動向に関する執筆を担当。2023年に株式会社オリエンタルランド・イノベーションズに出向後、主にバリューアップ・ミドルバック領域を担当。

<ファシリテーター>
ジェネシア・ベンチャーズ  飯田 正邦氏(VC Fund Controller Network運営メンバー)

経歴
銀行員として成長企業や公益法人・特殊法人を担当。担当先の海外進出支援、事業承継サポート、アライアンス支援等に幅広く従事。2017年10月にみずほ銀行からみずほキャピタルに出向。経営企画部に所属しミドルバック業務や経営管理等全般に従事。着任後、ファンドレイズ7件の関与に加え、他社CVC設立支援や投資助言業のライセンス取得・当局対応なども経験し、銀行レギュレーション下でのファンド運営に精通。2024年にジェネシア・ベンチャーズに参画し、現在に至る。


パネリストの中尾氏(写真左)と向井氏(写真右)。

概要紹介

概要として、パネルディスカッションのテーマについてご紹介します。

1.投資先モニタリングについて

最初のテーマでは、投資先モニタリングの実務について深い議論が交わされました。
モニタリングの頻度や報告の形式、定性・定量両面からの評価を行う課題感の共有に加え、親会社へのレポーティング時におけるスタートアップへの考え方に対する親会社とのギャップや、監査法人対応について等、多岐にわたるトピックについて話されました。

2.モニタリングの体制整備

続いて、投資先モニタリングの体制整備について、実務的な観点から議論が展開されました。
フロント(投資部門)とミドルバック(管理部門)の役割分担や、投資先からの一次情報収集の手法、ミドルバックにおけるデータ集約・分析の切り口などのトピックについて実務に即した事例が共有されました。

特に議論が活発に行われたのは事業会社特有の課題です。担当者の温度感による成果物の違いや、人事異動による引継ぎの難しさや知見の蓄積・共有の不足などに話が及び、自社の運用や工夫についてのナレッジを共有する場となりました。

また、業務効率化も注目されたテーマです。限られた人員で業務を回していくために管理ツール導入や生成AI活用を積極的に検討する一方、利用の壁となるセキュリティ面の課題などについても意見が出ていました。

Q&A

インタラクティブな場にするために、初の試みとしてSlidoを使ってディスカッション中にも参加者からの質問を受け付け、回答を進めたのですが、最後にまとめて質問を募るよりも数多くの質問が寄せられ、参加者と一体感を持ってディスカッションが出来ました。

レポート作成に必要な情報の入手方法や、スタートアップのモニタリングの精度を高める方法、海外投資も含めた運用の最適化や投資先のパフォーマンスの報告の仕方など、普段CVCのみなさんが苦慮されている部分について、様々な意見交換が行われました。

参加者のお声にも「他のファンドの運用を聞けて勉強になった」「自社の運用を見直すにあたって重要な示唆をもらえた」等ポジティブなフィードバックをいただき、CVCにおけるナレッジの共有として有益な時間となったようです!

参加者の皆様。

懇親会

続けて、同じ会場で懇親会を開催しました。和やかな雰囲気の中、全体のパネルディスカッションでは聞きにくかった個別具体的なお悩みを相談される方や、より詳細な議論を交わされる方などもいらっしゃり、参加者同士の活発な交流が行われていました。

懇親会の様子。

今回はCVCというテーマに絞ったことで、より深い話ができる場になりました。90分という少し長めの時間ではありましたが、じっくり話すことができてよかったというお声も多数いただき、普段交流の機会の少ないCVC同士のつながりを深める機会となったようです。

コミュニティへの参加方法ご案内

VC Fund Controller Networkはこれからも今回のようなイベントを定期的に開催していきます!

CVCだけでなく、独立系のVCやPEとしてファンド管理を行っている新メンバーも募集しております。ぜひこちらのGoogleフォームからご連絡ください。



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