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【読書メモ by ヤド】Chat GPT快速仕事術


著者名:森嶋良子、いしたにまさき、古川渉一、田口和裕
出版社:インプレス
出版年:2023年


どんな本か

ChatGPTを理解し、仕事で活用するためのヒントを書いた本。

気になったポイント(抜書き)

・ChatGPTは米国の非営利法人「Open AI」が2022年11月に公開した、AI技術を応用したチャットボットプログラム。

・注目を集めたのは「かしこすぎた」から。ChatGPTはまるで人間同士の会話のような自然な受け答えできるようになっている。単に質問に対して回答するだけではなく、指示を与えることによってまるで人間が書いたようなクオリティーの文章を作成することができる。

・ChatGPTの真骨頂はテキストの生成にある。「生成」とは既存のデータや知識を元に、新しいものを作り出すこと。

・GPTはGenerative(生成的) Pre-trained(事前学習済み) Transformer(Googleが2017年に開発した自然言語処理(NPL)タスクに広く使用されている深層学習モデルの名前) の略。つまり「大量のテキストデータで事前に訓練された、新しい情報をイチから作り出す(生成的)ことができるTransformerモデル」。GTP-○はChatGTPの頭脳であり、数字が大きいほど新しくて高性能と覚えておく。

・GPTモデルはインターネット上にあるブログ記事、書籍、Webサイトなど数えきれないほどの巨大な量のテキストデータを用いて事前学習が行われる。これにより文法や語彙、さまざまな情報(一般的な知識や文化的な事実)など、人間が会話に使う要素を学ぶが、これは「模倣」のようなもので、モデル自身が理解や意識を持つわけではない。

・事前学習のステップが終わったら人の手で作られた会話データによってモデルの微調整(ファインチューニング)を何度か行う。以上のステップで学習させたChatGPTに私たちが質問や命令(プロンプト)を入力すると、そのプロンプトを元に学習した知識を使って適切な回答を生成する。逆に言えば「学習していない」内容に関しては不正確な回答をすることがある。
・ChatGPTは「次に何が来るべきか」を予測することで文章を生成する。

・Open AIは2015年に設立された非営利のAI研究所。Open AIの目的は人工知能の恩恵を広く全人類にシェアすること。

・大規模なAIシステムの研究開発と維持には莫大なコストがかかるため、2019年に営利法人「Open AI LP」を設立、同年10月にはMicrosoftから10億ドルの出資を受けた。2022年にChatGPTを公開。その後Microsoftは株式の49%を取得し、Open AIの技術を独占的にライセンスする権利を得た。当初のようにすべての研究成果をオープンソースとして公開するという形ではなくなってきているようだ。

・ChatGPTは自然言語処理と呼ばれる、人間が使う言語をそのまま理解することができるので、プログラムと思わずに「相手は人と同じ」と思って「人が呼んでも理解しやすい形」の質問をすればいい。

・プロンプトの種類は質問、指示、設定・コンテキスト(文脈)(あなたは〇〇の専門家です/これは〇〇社内だけの独自ルールです)、生成する話題の設定(〇〇の利点と欠点について論じてください)
プロンプト例→
「〇〇について小学生でもわかるように説明して」
「〇〇をタスク化して」
「〇〜〇までに××を完成するスケジュールを提示して」
「以下の文章を要約して」
「この文章を日本語に翻訳して」
「箇条書きやリストを文章化して」

・ChatGPTは対話型AIなので、知りたいことについてキーワードではなく文章を使った方がよりよい結果を得られる。

・入力された文章に基づいて回答を生成するため、質問(プロンプト)が明確で具体的であるほど、意図した回答を得ることができる。
・具体的な単語やフレーズを使う。余分な情報や冗長な表現を入れすぎるとそちらに引っ張られてしまいがちなので、簡潔に、無駄な情報を含まないことも大切。

・YES or NOといった二択にするのではなく、より具体的に知りたいことを書いたほうが詳しい回答を得られる。

・誤った情報を生成することがある・有害な指示や偏った内容のものを生成することがある・2021年以降の世界や出来事に関する知識は持っていないので、「間違う可能性がある」ことを常に頭に置いて注意しつつ、便利に使っていけばいい。

・回答形式を具体的に指定しておくとChatGPTも迷わずよい回答を生成する傾向がある。

・すでにあるテキストを、プロンプトを使って後から修正したり加工したりすることも得意。
・工夫次第で簡単に必要となるテキストを生成してくれるので、これまで悩まされてきた「書きたくない書類を書く」「気が乗らないメールを書く」などといったいわゆる「ブルシット・ジョブ」の多くはAIに駆逐されていくことになるだろう。

・現在ある一定のルールがあり、お手半となるサンプルがネット上にたくさん存在している(学習データが多い)ものほどChatGPTが得意な分野であり、その特性にぴったりマッチするのがビジネス文書。

・よりよい回答を引き出すコツは、些細な相談から内容をつめていく、アウトプット仕様を検討する、出力されたテキストを生かし最終的に自分で調整する、同じチャットスレッドを使い続けることで精度を上げていくこともできる。
・基本的に翻訳しかできないGoogle翻訳やDeepLと異なり、ChatGPTは翻訳した文章をさらに加工することも得意。

感想

この本を読んで、実際にChatGPTアプリを入手して質問してみたが、先生に質問して答えてもらってる感じで、知りたいことがすぐ知れて快適だった。
検索エンジンではできない文章の要約や校正などができたり、Excelの数式や関数を作成できたり、便利すぎる。
今後、人がやってる作業が AIに代わりにしていくことになりそうだと思った。
人にはプロンプトを作る技術=的確な指示を出す技術が必要になると思った。

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