教員の残業代のニュースについての私見
こんにちは。
中学校教員、うたういぬです。
普段、ニュースに関することは記事にしないのですが、思うことがあったので、今のうちに自分の考えをまとめておこうと思います。
「公立校教員に残業代支給を検討 定額廃止案」
このような見出しで、今朝のニュースが賑わっていました。
政府としては、関係省庁と検討を始めている段階なので、何も決定したわけではないですし、詳細もまだわからないということが現状かと思います。
情報が少ないながらも、私はこの検討案に疑問が残る状態です。
教員うたういぬの現在の働き方
現在、公立中学校で3年主任&進路指導主事を務めています。
昨年度、小学校から中学校へ異動となり、わからないことが多い中、まさかの大役で日々あたふたしています。
また、家庭としては、妻と子ども3人と同居。
妻は隣の自治体で市の職員としてフルタイム勤務。
子どもは小学生2人、年少1人。
こども園への送り迎えは私、小学生の学童迎えは妻。
私の実家はかなり遠く、妻の実家が隣の小学校区(祖父母・共働き)
家庭も仕事もバランスを取るために
①9時に寝て、4時に起きる
家族との時間を大切にするために、家族と一緒に寝て、一人早起きをして、家事や仕事をしています。ただ、忙しさによっては睡眠時間を削る状態。
②18時までにはこども園の迎えに行かなければならない
③土日は家族でゆっくりしたいので、基本的には学校に行かない
→その分、朝早く起きて仕事をしたり、隙間時間を見つけて仕事をしたり。
10月の残業時間は約40時間。
(進路の関係で、後期からは部活動の仕事を免除していただいている状態)
反対理由①
残業代が支給されても、早く帰り、持ち帰り仕事をしなければならない状態。
子どもの送り迎えの関係で、私の勤務時間には限界があります。
しかし、(中学異動で慣れない)仕事は限界以上のものがあります。
この仕事については、残業としてみなされず、残業代が支払われないと思われます。
もちろん、現状も同じような状態ですが…子育て世代の教員にとっては喜ばれないはずです。子育て世代の教員は、校内でも主要な役割を担っていることが多く、負担も大きいはず。
反対理由②
まず、他にやるべきことがあるだろうって思っています。
・教員が「本当にやるべき業務」に集中できる環境づくり
→教員として(教育のプロとして)やるべきことは、授業と学級経営であると考えます。その他の仕事があまりにも多い。スクールサポートスタッフのように、事務的な仕事を任せることができるように、人材を多く登用することで、教員の負担を減らしてほしい。
・なんでも学校に任せることをやめる
◯◯教育、がたくさん学校現場に入ってきています。
また、部活動のこと、登下校などの安全指導など、地域からの期待が大きく、その分仕事となって学校現場に降ってくるのが現状です。「地域で困ったことがある→即学校に連絡」という認識が広がっているのも困りもの。
社会はどう見ている?
先日、ある保護者と面談をしました。
昨年度担任をしていた生徒の保護者。
今年度は主任として面談に入らせてもらっています。
話をしていると、その心の広さと考え方にすごく魅力を感じる素敵な方です。
その保護者がおっしゃるには
「先生方の残業代が出ていないって知っている保護者はほとんどいない」
あぁ、そんなものか。
今回のニュースで、もっと学校現場の状況が社会に知られてほしい。
代案
目的は理解できます。
・教員の魅力を発信して、優秀な人材を確保したい。
(これは他業界も同じ)
・現在の教員の待遇改善
・同時に、財政のコントロール
(財務省とのケンカ?)
財源を確保できるなら、単純に基本給を上げれば良いのでは?
そして、同時に詰め込まれた教育界から無駄を減らしていけば良いのでは?
もっと、シンプルに考えてほしい。
そして、現場の考えを吸い上げてほしい。
このニュースをきっかけに、働き方が大きく変わることはなさそうです。
しかし、引っかかることが多い分、もやもやします。
引き続き、家族との時間を大切にしつつ、楽しく教員の仕事ができればいいなって思います。
あと、このニュースは管理職にどう見えているのかが気になります!
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