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詩 人生の音

暗い夜道
光る街灯
耳をすませば
聞こえた音も
今は聞こえない
風の音 波の音
山の音 命の音
もう、聞こえない
寂しさに揺れた夜
聞こえた音は
孤独に感じた
秒針の音 カラスの声
心臓の鼓動
夕焼けに染まる街
醜く見えた
聞こえない
聞こえない
私は何も聞こえない
空は白く、濁っていた
空から落ちる涙も
ただの雨に見えた。
幸せを忘れたい
辛さを感じなくなるから
幸せを忘れたい
私は本当の辛さもしらない
知らない
知りたくもない
平凡な人生に
飽きた
午前1時
外は真っ暗
車の音もしない、
金属の錆びた音
ブランコに揺れる私
最期の夜。
あたたかい気持ち
忘れ去った
家に帰ると
父親の声
「帰ってくるな」と
「お前は失敗作だ」と
嘆き散らす
何も聞こえない
最期だと思うと
気持ちよく感じた
母の泣き声
私に言われても
知らない
何も聞こえない
あたしの耳は聞こえない
あなたの声も届かない
夜の3時
机に一枚の紙
そして
とても鋭いカッター
床には縄
そして、最後の朝。
私にヒカリは
見えなかった。

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