秋 雑詠 四首


湧く水に降るちちの実の音清め
宮に詣(まい)るや山からの風

山あいのお社にて、。
湧き水を引いた手水の滴る音、
銀杏の実の落ちる音、
秋風のさやぐ音のみの世界、。
ちち→銀杏


塾通ふ子を待ち侘びて灯るかは
入り日にもみぢ窓辺細枝(しもと)



鉛筆の芯の減りほど思ひ添え
名を書き落とす紙の薄さよ

衆議院議員選挙投票所にて、。


あかねさす茜射す桜かよはぬ血
暮るる旅雲野の骨の影


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