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「奇跡の社会科学」(中野剛志著、PHP新書)ウェーバー①

まだまだ梨もいけます。
シーズン最後の梨を食してます。
ぽんニャンです🐱

福祉というのは、社会科学に含まれます。
過去人類は幾度かの不況に見舞われましたが、不況を脱した国は往々にして、大規模な政府支出を行い、社会保障の充実をはかってきました。(それだけではないですが)

俺っちは社会科学という分野はまったくわかりませんが、福祉を含む社会保障が、他の社会科学の分野とどう結びついていくのかを知りたいと思っています。
手始めに、10年ほど前にYouTubeを観まくった中野剛志さんの著書「奇跡の社会科学」をまとめて、考えを整理していきたいと思います。

まとまるかな😅

まずは、マックス・ウェーバーです。

ウェーバー
官僚制の分析を行った。
社会分析や企業経営論は、官僚制の分析に多くを負っている。

官僚制
行政機関だけではなく、企業組織も含まれる。
さらに近代資本主義社会を支配する原理を「官僚制支配」と呼んで分析している。

官僚制の要素
①没主観性
区別せずに計算可能な規則に従い事務処理をすること。形式的な公平性とも言える。

②計算可能性
数値化や見える化。客観的な判断ができ、かつ結果が予測できるようなルールに則り行動すること。

近代資本主義では効率性を求められる。
没主観性と計算可能性は効率性のための原理。
これに基づく官僚制は徹底的に合理的であり効率的である。
しかしそうした官僚的組織は「非人間的」でもある。
事務的な作業はデジタル技術によって機械でもできるため、非人間的でもある。
つまり、機械でもできる作業は非人間的である。
効率性と合理性とを追求した組織は非人間的である。

組織は効率性と合理性を徹底的に追求すると、かえって非効率的になる。

アメリカの社会学者ロバート・マートンは、ウェーバーの官僚制の分析を基礎としつつ、非効率性と非合理性とを招くとし、官僚制の「逆機能」と呼んだ。

マートンは、人間は厳格に規則に従って仕事をするうちに、規則に従うこと自体が目的化する。このように手段が目的に換わってしまうことをマートンは「目的置換」と呼んだ。
お役所などの融通の利かなさや、縦割り行政などが典型例。

組織の非効率性が問題になると、評価の数値化や業務のマニュアル化という方向に走る。
しかしこれらもウェーバーの言った官僚制の「計算可能性」や「没主観性」そのもの。新たな非効率性を生み出す。
上手くいかなくなった企業が、延々と組織改革を繰り返すことがよくあるが、効率化を追求して非効率化するという「逆機能」のせいかもしれない。

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