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ありがとう。タッチ、バイバイ…

最近スマホを新調したので、今まで使っていた
古いものを初期化していた時のことだった。

郵送用のパックに、使い古したスマホをプチプラに包み、入れようとしていたとき、3歳の娘が駆け寄ってきた。

娘が「ママ、何してるの?」と私に問うので、
「今までこのスマホにお世話になったから、お別れの準備をしてるんだよ」と答えた。

それを聞いた娘が、私の手からそっとスマホを抜きとり…

「ありがとう。タッチ、バイバイ。」

と、優しく画面を撫でた。

私は少し驚きながらも、娘と小さな手の中にあるスマホを暫く眺めた。


子供の感性は素晴らしい。
お礼やお別れをする相手が、人や物、何であろうと関係ないのだ。

どんな相手やものに対しても、真っ直ぐに気持ちを伝えること。

大人になると、伝える前に色んな感情が芽生えてしまい、それが段々出来なくなっていく。

成長する事が悪いわけではない。だけど、
大抵の大人が、仕事や日々の慌ただしい生活に追われて、素直な気持ちを手放しかけている人が多いのではないだろうか。



空の色が綺麗なピンク色に染まる頃、
私は郵送パックを抱きかかえ、1人ポストに向かった。

「ありがとう。タッチ、バイバイ。」

と、投函する前に、心の中でひと言。

ポトンと音が鳴り響き、もう会うことのない
相棒にさよならを告げた。

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育児をしていると、普段何気なく生活していたら
気づかないであろう事に気づかせて貰える事がよくある。

視点や考え方が違う相手との暮らし…

自分の知らない世界を教えてくれる。
大人になると忘れがちな大事なことや、ワクワクを思い出させてくれる。
娘とは、たまにはケンカもしちゃうけど、
毎日一緒の時間を共有出来て幸せである。

長くなりましたが、最後まで読んで頂き
ありがとうございました(。´・ェ・。)ゞビシッ

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