小箱の中のロマン
僕は子供の頃から
曽祖父の狭い書斎に入り込んで、よくわからない手書きのメモを眺めたり、小机の隣にあった古くて小さな引出し箪笥の中を覗くのが大好きだった。
中には見たことのない何に使うのかわからない物、小さくなった消しゴムや鉛筆、鈴とか根付けのようなガラクタが沢山入っていた。
大人になって、好きな事を仕事にするようになると、僕も曽祖父のようになんだかよくわからない物が集まるようになってしまった。
古いものを扱ったり、小道具を作る仕事のせいで、捨てられないものが沢山ある。
小さな セルロイドやプラケース、木箱、空き缶などがあると、そこへ適当に仕舞って、どんどん増えてくる。
永遠、ミニマリストにはなれねー…。
たぶんだけど、この小物入れの中が気になる方はガラクタ好きだったり、ひと山になったものの中から、お宝探しするのが好きな方は
僕と同類の拗らせ名人だと思う…。
取り敢えず、少し大きめのセルロイド箱の中から見てみよう。
気になるものはあるかな。
自分でも何を入れてたか忘れているので
開けた瞬間、こんなとこに入ってたのか、と声に出してしまった。
…急に探し物がみつかる。
まずは…いくつか出してみよ。
手前の紐に通されているものは古い蛇骨
この色合いのものは、もうあまり見かけない。
( あっても染め物だったりする。)
新しい蛇骨だと白いんだけど、経年などで黒っぽくなってくるらしい。
昔のシャーマンが首に下げていたネパール産蛇骨などは摩擦でツヤツヤになって宝石のように美しい。だが、、
ひと粒でも物凄くお高いらしい。
蛇骨の左上は鈴。
2つくっついたような形をしていて、古そうだけど何用の鈴なのかは不明。
日本製ぽいね。
この形の鈴は珍しいのかな、僕が知らないだけなのかも。紐も古そうで良き。
鈴の右上はカラ薬莢
そして、
その隣の白っぽい物は、何かを挟むのか?
全くなんなのかわからない。
何かの牙か角で作られているっぽい。象牙…?
バネなどが無い為いちいち両手で開け閉めする仕様。画像検索してみたが見つからずナニかわからずじまい。
小さなピンセットの下は古いピンチのよう。
緑青が薄っすら出ていて美しい。
緑青とは、青錆のことで人体に影響はないらしい。
銅を緑青加工すると真っ青な色になりとても綺麗。だけど時間とともに色は変化してくるのでそれも楽しい。
真鍮だと字のごとく青緑色になる。
写真のピンチは鉄製なのかな、よくわからんけど錆びたものはいいねぇ。ウキウキする。
ちなみに、
学生の頃、金属に着色無しに色を出す遊びをした残骸を…。
真鍮と銅に錆加工で青色に
リングの赤い部分は銅に熱処理をして赤くしたもの。
話が逸れちゃった…
時を戻そう…
左の2つはすごく小さな金属の容器、
アルミかな?コレもサビサビ。
その隣はヴィンテージメダイのペンダントトップ。スライドすると中に文字が見える。
その隣のピンは日本海軍のものかな。
浮き輪モチーフのように見える。
その横は平たい釘のよう。
真ん中はSilverのリングで民族風の手作りのようだ。カレンシルバーっぽい。
それとビーズ類。
おつぎは…
1円玉に乗るほどの象とウサギの置物。
象は木彫りで、どこかの国のお土産ものかな。
ウサギは陶器でできている。
めちゃめくちゃ、キュート。
これ探してたんだよね〜やっと見つけた。
さて、最後は…。
ミニセルロイドの容器
こんなに小さなのがあるんだな。
3〜4cmほどのもの。
中身は。
出してみよう。
真鍮の留具に、ガラス製のカボションをはめ込んだ装飾品。ボタンにしたり、服の飾りに使ったり、アクセサリーなどにも使えそう。
留具の細かい細工からして、ヴィンテージのよう。
こちら、右のスクエア硝子はチェコのウランガラス。第二次世界大戦以前のものだと思われ。
左は、オパールの原石。
削られた面からのぞく妖しい発光が美しい。
このままで、ピアスにするとかっこいいな。
unisexなアクセサリーになりそう。
最後まで、大したものは入ってなかったけど
箱の中身ってワクワクするねぇ。
そう言えば、
ホラーシクラメンさん(略してホラシクン)葉っぱがチラホラと出てきた。
こんなにも長く楽しませてくれた花は、そろそろ終わりそう。
葉に栄養が行かなくなるので、あと数日で切ることに。
葉っぱむしゃむしゃホラシクン。
最後までありがとう!
またね〜。