救急車両
今日たまたま事故現場に遭遇した。
バイクに巻き込まれて、
ご年配の方が道の真ん中に倒れていた。
警察官が2名
たまたま居合わせた医師が
応急処置をしてくださっていた。
救急車の音が聞こえたので
安心してお任せしようとその場を離れようとした。
でも、救急車は現場の手前で曲がってしまって
サイレンの音は遠ざかってしまった…
曲がり角には警察官。
現場はやや混乱。
あの警察官に聞いてきます!
と全速力で走って聞きに行くと
どうやら別件の救急車だったらしい。
現場に伝えに行き
近くのAEDとってきます!
と伝えると
医師が冷静に意識はあるから大丈夫!
と教えてくださった。
倒れている方はその言葉を聞いて
起きあがろうとした。
警察官と医師が必死に止めていた。
しばらくして
消防車に乗った救急隊員。
それに続いて救急車が到着した。
完全に安心して
その場を後にした。
保育士はソーシャルワーカーとして
救急救命の処置を学ぶ。
赤ちゃんから大人までの心肺蘇生を学ぶ。
毎月の防火防災訓練で
通報訓練も行う。
消化訓練に加えて
ありとあらゆる想定で避難訓練を行う。
引き渡し訓練では、緊急時を想定して
実際に保護者に避難場所へ迎えにきてもらう。
警察官や消防士に
園に来てもらって
子どもに向けた講習会をしていただいたり
散歩に出ては、消防署に挨拶に行く。
緊急時にこの制服を着たお兄さんが
助けに来てくれるんだよ!
そう伝える。
消防士さんはみんな優しい。
トレーニングしながら、笑顔で手を振ってくれる。
パトカーに乗ったお巡りさんも
交番のお巡りさんも皆さん同じようにしてくださるから
子どもたちは緊急車両が通ると大喜びする。
中には助けてもらわないといけない人が乗っているから
笑顔で手を振っている場合ではない…
サイレンが鳴ってる時は
緊急辞退だから手を触れないんだよと伝える。
手を振る代わりに、頑張れ!という子どももいる。
同じソーシャルワーカーとして
それぞれに役割分担があることを理解している。
そのために必要な知識を持ったプロがいる。
だから、プロがいるならば安心して任せる。
プロが来るまでの繋ぎをするのが保育士。
そんな役回りなので
様々な知識が必要とされる。
今日遭遇した1人の重症者に対して
本日は何人ものソーシャルワーカーが
周りにいたので
とても安心した。
でも、その橋渡しをする無線はコロナ再拡大で大混雑。
だから、結局全速力で走った方が速かった。
橋渡しをする人間は社会的地位がとても低い。
低所得者層。
1人で抱える仕事量が多すぎて、
真面目で責任感の強い若い先生ほど辞めてしまう。
私は何度もそんな場面に遭遇した。
私も今、保育士を辞めようとしているし…
でも、事故現場でうろちょろするのに
保育士です!の枕詞は説得力がある。
意味がわかって、うろちょろしているという
安心感を与えられる。
ただ意味もなく走り回っているわけではない。
警察官は無線を使って司令塔となる。
医師は救命処置。
警備の方は交通整理。
それぞれの持ち場を守ってその場を離れられない。
離れてしまったら二次災害が起こりかねない。
本日の事故現場には
たまたま医師が近くにいたから良かった。
でも、医師がいなければ
周りにいたソーシャルワーカーが交代で
心肺蘇生を行う。
1人でできることが、一気に減る。
そうなれば、
訓練を受けた保育士の私が交通整理に回るし
心肺蘇生を交代する。
ありとあらゆる想定で訓練を受けているから
どんな時にどんな役割が存在するかを知っている。
橋渡しって意外と大変。
全ての知識を持っていないとできない。
救急車から救急救命士の方が降りてきて
心から安堵して、
全力疾走の疲労を感じてエナジードリンクを飲んだ。
怪我をされた方がご無事でありますように…
医師の方が近くにいてくださり、
的確な応急処置をしてくださったからきっと大丈夫!
だから、救急車は2番目に回されたのであろう。
保育士として身につけた知識と経験は
意外と役に立つことが多い。
なかなか事故現場に遭遇することもないけれど
私は何度か遭遇しては、ちょろちょろ動き回っている。
自分自身も緊急車両に乗った経験も
なかなか活かされている。
どっちも経験してる人って
なかなかレアなのかも知れない。
看護師は少し前までは看護婦と称されていた。
保育士も保母さんだった。
看護婦さんは看護師になったけれど
保母さんは保育士になった。
保育士が保育師に変わり
教師と同等になる未来が来ることを
切実に願っております。
たった一文字の違いが、大きく違う。
保育士として経験を積んだ人が
保育師になれるシステムも良いのかもしれない。
栄養士が経験を積んで試験を突破して
管理栄養士になるように…
保育士として経験をして
試験をパスした人が保育師になる。
保育師は社会的地位が上がる。
そんな未来があれば
若い先生も頑張ってみようと思えるかもしれない。
私がなれなかった保育師に
未来の保育士たちがなれる世の中に変わりますように…
24時間体制で尽力されている
全てのソーシャルワーカーに感謝致します。
どうか1日も早く
新型ウィルスへの理解が深まりますように…
人類は様々な新型ウィルスと戦い、
乗り越えてきた過去がある。
過去の経験がなぜ活かされないのだろう…
スペイン風邪もインフルエンザも
今では怖い病気ではなくなっている。
タイムスリップして未来の医師が来なくても
その歴史をもう知っているはず…
真面目で我慢強い人ほど
限界まで我慢して助けを求めない。
幽霊保育士も我慢に我慢を重ねた結果。
もう我慢せず、保育士はやらない。
事故現場にたまたま遭遇し、
保育師にならなれるかもなぁと思ったけど
日本の教育が変わらなければそんな存在はいらない。
私はやっぱり幽霊のまま成仏できない保育士。
全力疾走できることがわかったし
そろそろ幽霊は卒業して、新たな道を探そうと思う。
たまたま事故に遭遇したら
きっとまた保育士です!手伝います!
と声をかけるだろうけど……
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