娘から卒業の日まで 第6話
第6話 消えていった私の幸せ時間は、手が掛かる時期の特権
「おはようございます。
ママに『ぎゅー』と『ちゅー』を
お願いします」
そう言うと、リケジョとりけ子が
私の頬に『ちゅ~』をして
私の両手は娘達を『ぎゅ~』と
包み込んでいた。
それは、私の毎朝の「幸せ時間」
夜、布団に寝ころび、大きく手を広げると、
娘達がやってきた。
右側に「リケジョ」
左側には、妹の「りけ子」
いつも私の両側には娘達がいた。
「お姉ちゃん、どいてよ!
ここ私の場所!!!」
りけ子は自分のエリアまで割り込んでくる姉に向かって泣きながら訴えていた。
「リケジョ、やめなさい!右半分まででしょ!」
私の身体も、右半分を「リケジョ」。
左半分を「りけ子」。
私の身体には、娘達の手や足が絡みついていた。
( これで、三人目とかいたら、
どうなるんだろう?
もし、もう一人いたら、
二人は両サイドで、
三人目が私の身体の真上かな? )
そんな事を、絡みついている娘達を
見ながら考えるのが
私の夜の「幸せ時間」だった。
そんな「幸せ時間」は、娘達の成長と
ともに消えていった。
「昔はさ、よく『ぎゅー』とか『ちゅー』してくれたじゃん!」
そんな事を、20代になった娘達に言うと
『それは、小さい時の特権だね』
(子供が小さい時の、親の特権か・・)
小さい時は、いろいろと手が掛かる。
でも、子供が小さいからこその『特権』が
ある。
だから、思うのです。
今ならではの『特権』を楽しんで、
「幸せ時間」を、いっぱい、いっぱい、
作ってほしいと・・
2024年3月17日
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