19.食べてくれない?赤ちゃんが食べ物を口から出す理由と対応法」
「食べ物を口から出す理由って?赤ちゃんの不思議な行動を理解しよう」
赤ちゃんに離乳食をあげ始めると、最初に驚くことの一つが「食べたはずのご飯を口から出す」ことではないでしょうか?
一生懸命準備した食べ物を、赤ちゃんが口に入れてすぐ「ぺっ」と出してしまうと、なんだかがっかりしてしまう瞬間もありますよね。
「おいしくなかったのかな?」とか「食べる気がないのかな?」と、心配になることもありますが、この行動は赤ちゃんにとってとても自然な成長の一部なのです。
今回は、保育士としての経験を交えながら、赤ちゃんが食べ物を口から出す理由についてお話しします。
1. 「ゴックンできないよ」のサイン
赤ちゃんが食べ物を口から出す最大の理由の一つは、まだ「うまく飲み込めない」からです。
離乳食を始めたばかりの赤ちゃんは、口の中の食べ物をどのように動かして飲み込むか、まだ習得していません。
私も保育士として、0歳児クラスの離乳食タイムでよくこの場面に遭遇します。
赤ちゃんが食べ物を口に入れるけれど、舌や口の筋肉が未熟で、ゴックンするのが難しいため、自然と「ぺっ」と出してしまうんです。
ある日、0歳児のクラスで離乳食をあげているとき、赤ちゃんが上手に食べ物を掴んで口に入れたと思ったら、すぐに出してしまいました。
その時、「まだゴックンできないんだね」と思い、焦らずに次の一口を待ちました。
これは赤ちゃんからの「ゴックンできないよ」というサイン。
まだ飲み込む練習中なので、無理せずに見守ってあげることが大切です。
2. 「食べ物を楽しむための一歩」
赤ちゃんが口に入れたものを出すもう一つの理由は、「これは何だろう?」と感じているからです。
赤ちゃんにとって、食べ物の感触や味はすべて未知の世界。
おもちゃを口に入れて確かめるように、食べ物も口に入れてからその感触や味を確認しているのです。
保育園でも、赤ちゃんがじっと食べ物を見つめてから「ぺっ」と出す光景は日常茶飯事です。
「これからどんな反応をするのかな?」と、楽しみながら見守ることが多いです。
時には、おいしそうに食べていたかと思えば、突然食べ物を出して遊び始めることも。
でも、これは赤ちゃんが「食べる」という新しい体験を楽しんでいる証拠です。
3. 「お腹がいっぱいになったサイン」
赤ちゃんが食べ物を口から出す理由として、もう一つ考えられるのが「お腹がいっぱいになった」というサインです。
「もういらないよ」という意味で、食べ物を口から出していることもあります。
私の娘も、ある程度食べた後、「もういらない」という顔をして、食べ物を口から出すことがありました。
無理に食べさせようとすると逆効果になることが多いので、このような行動を見たら、お腹が満たされたサインとして受け入れ、食事を終えるのが良いでしょう。
4. 「味や食感が気に入らなかった」
もちろん、赤ちゃんが食べ物を口から出す理由の一つに、味や食感が気に入らなかった場合もあります。
まだ食べ慣れていないものや、苦手な食感のものを口に入れると、自然と「これはちょっと違うかも」と感じて口から出すことも。
保育園でも、最初は嫌がっていた野菜も、何度か試しているうちに食べられるようになることがあります。
無理に食べさせることなく、赤ちゃんのペースで新しい味に慣れていく時間を大切にしましょう。
最後に
赤ちゃんが食べ物を口から出すのは、成長の一環であり、食べることに対する探求心の表れです。
「なぜ食べないの?」と心配になりがちですが、赤ちゃんは自分のペースで新しい世界に慣れていきます。
焦らず、赤ちゃんのペースを尊重しながら、食事を楽しいものにしてあげることで、少しずつ食べ物に興味を持ち、食べることが好きになっていきますよ。