タロ

忘れたくない事を日々綴ります。

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最近の記事

描いた未来へ。

今の僕にはとある目標がある。 それは30歳になる頃にはオリジナルのR18系同人漫画で脱サラをするというものだ。 そのために今は日々原稿を描き、デジタルコミックの販売サイトで売る準備をしている。 僕は学生時代に出版社で漫画を描いていた。 連載作家、なんて立派なものではないけれど、賞レースに出した読み切りは必ず入選していたし、担当編集者も付いていたし、大学の中では唯一制作系の実技授業を免除されていたし、割と優秀な方だったのではないだろうかと思う。 しかし将来への不安や、周囲は

    • ヴァージンの花束よ。

      僕は今年で27歳になる。 この歳になると未来よりも、過去を想う。 あの時の選択、あの時の後悔。 全てを振り返り、今の自分を見つめるのだ。 後悔のある選択を含め、それが正解だったかを答え合わせし、自分自身を肯定したり、慰めたりする。 それが今の僕なのだ。 そんな僕がずっと大切にしてきた言葉がある。 それは、間違えてきたからこそ選べる正解があるというものだ。 その言葉は僕のような過去を引きずってしまうような人間にとって、間違えてきた過去、そして正解かどうかわからない今が、いつ

      • 愛を識った日

        ある日の夜、彼は泣いていた。 僕のせいで泣いていた。 毛布にくるまって顔を見えなくし、背を撫でようとした僕の手を振りほどいた。 その日僕は確かに愛を識った。 半年間同棲していた彼とは歪な関係だったように思う。 恋人ではありながらも身体の関係もすっかり無く、お互いに苛立ちをぶつけ合う日々。 これから先も付き合っていくのか、どうしようかといつも考えていた。 彼は正直な人だった。 しかしその正直さに何度も傷ついてきた。 僕は強情な人だった。 その強情さで、彼を何度も傷つけてきた

        • 愛と涙とセックスレス

          彼は想像できるだろうか。 ある日家に帰った時、ベッドで寝落ちした彼の枕元に置かれたティッシュを見た僕の気持ちを――。 以前付き合っていた彼とは半年ほどの同棲をしていた。 ゲイのマッチングアプリで出会い、半年の交流を経て交際に至った。 そして彼から副業であるスナックのキャスト業を紹介された事をきっかけに、彼の提案で彼宅にて同棲を始める事となったのだ。 人生初めての同棲は気遣いや些細な喧嘩の連続だったけど、それでも楽しさと幸せに包まれていた。 毎朝一番におはようを言うのも、彼

        描いた未来へ。

          僕とおじさん

          Xにはスペースという機能がある。 その機能は簡単に言うとグループ通話のようなもので、誰かがホストとして開くと、フォロワーのタイムラインにそのスペースが表示され、誰でもリスナーとして参加したり、ホストが許可したリスナーをスピーカーとして上げる事の出来る機能だった。 だれかのスペースにリスナーとして入れば自分のフォロワーのタイムラインにもホストのスペースが表示されるため、より交友の輪が広がる場でもあるのだ。 そんなスペースという機能で、僕はとあるおじさんと知り合った。 そのおじ

          僕とおじさん