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旅館大沼@東鳴子温泉
以前から気になっていた温泉旅館「旅館大沼」で温泉を楽しんできました。12月上旬のこと、私にとっては今年初めての雪に冬を実感する日でした。
鳴子温泉を散歩して一駅戻りました。下車した駅は、なんとも味のある「鳴子御殿湯駅」です。
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キップは車内で運転手さん(ワンマンなので、車掌さん不在)へ渡しました。駅舎は通過しなくても、ホームからスルッと外に出てしまいました。そう、あっけなく。
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駅から見える景色にうれしくなってしまう。重い雲から雪がちらつくけど、なぜか晴れ間があったり。まさに北国の初冬の空模様(のイメージ)。
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駅前からの温泉街の通りは落ち着いたといいますか、静かな雰囲気でした。鳴子温泉と比べてしまうと地味な印象ですが、それが東鳴子温泉の特徴なのかも。実はもう少しのどかな田舎道かと思っていました。いや、それは違いますね。温泉街です。歴史ありそうな旅館が何軒も営業しています。
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静かな温泉街を歩き、今日の宿「旅館大沼」に到着しました。
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駅から7分ほどと書かれていましたが、意外と近く感じました。道すがらキョロキョロしていたから?
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さっそくチェックインします。お風呂や施設を案内されて、部屋に到着です。
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ふと窓の外を見ると、雪が強くなっている…。窓の外の雪で白くなった様子、わかりますか。
チェックインの時に露天風呂の予約を取りました。が、まだ少し時間があるけど中途半端。内風呂に入って身体を慣らしておいて方が良いのか悩みました。うーん…
はっ、ぼんやりしていては時間がもったいないと思い(休暇なのに時間に追われているよ…)、館内の探検に行くことにしました。
先ほど宿の方に案内されなかった(言葉だけで説明)、4階のお風呂へ行きましょう。
さすが古い旅館、建物が入り組んでいますね。私の部屋から外には出ないけど明らかに別棟へ。こちらの建物は部屋は花や木の名前ではなく、番号が振られています。湯治用の部屋なのかも。
4階の突き当たりが暗い…と思ったら、センサーがあるらしく、いきなり照明が点いて少し驚き。お風呂は2つ並んでいました。「陽の湯」と「陰の湯」。どちらも空いていれば内側から鍵を掛けて、貸し切りにできます。
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わぁー!いい感じ😊
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おおっ、こちらもいいね!
明るいし、2面に大きな窓があるし、広い。
ああ、今は時間足りない。でも、絶対に来ます。
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さて、お迎えの時間です。というのも、貸し切り露天風呂へは宿の車で2分ほどの移動が必要です。歩ける距離ですけど、最後は急坂もあり、浴衣に丹前という格好ですから助かります。今は寒いですしね。旅館がある通りから少し裏山に入った場所でした。
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わあ~、この露天風呂を独り占めできるなんて!
熱くもなくぬるくもなく、今の気候にちょうど良いように調節されています。送迎車のドライバーさんは湯守もされているのか、掛け流し温泉の温度管理の難しさなど話してくれました。
お湯はほぼ透明でさらり、嫌じゃない香り少し。
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出たり入ったり、お湯に浸ってぼんやり…
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初冬の夕暮れは早くて、あっという間に辺りは色がなくなり、照明の暖かい光が浮かび上がります。
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約束の時間(30分後くらい)にお迎えの車が来てくれます。露天風呂とは別棟の待合室があって、そこで待っていれば次の予約客と入れ替えができるのです。
部屋に戻ると、すっかり日が暮れていました。旅館の夕食は早い。さぁ、食べるよ!
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夕飯は、ヘルシーな品数少な目のコースを頼みました。八寸の上に置かれたお品書きに余白がありますね。でもねー、これで十分なんです。いつもの自作夕食の何倍も豪華でバランス良し!
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私はアルコール弱者なので酒は注文せず、早めにご飯セットを出してもらいました。やっぱり、地元のお米は美味しい。うれしい😆
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地味なんだけど、この薬膳鍋がお気に入り。滋味〜😊
さすがに、満腹。そう、食事直後にお風呂は良くない。部屋に戻ると、布団が敷いてあるけど、寝ちゃだめだ…。
危ないので、ほどほどの休憩を取って、混浴風呂「薬師千人風呂」へ向かいます。女性時間になっているはずです。
この旅館の最も広くメインのお風呂なので、すごく楽しみにしていました。私の他に2人だけで余裕たっぷり。壁に自由な動きがある天女の絵を眺めます。ここが旅館を象徴する場所なんだなぁ。歴史感じます。お湯の温度もいい感じ。
そして、女性専用「赤湯 天女風呂」。不思議なのだけど、ここのお湯が最も温泉の香りを感じました。なんか、木材の焦げたような不思議な香り。人の五感は本当に個人的なものだから、私だけかな。「焦げ」を感じるのは。
露天風呂の送迎車のドライバーさんにも「焦げ?」と不思議そうにされたのでした。
そして、温度はぬるめに感じました。小さいお風呂ですが私ひとりだったので、狭さを感じません。何だか理由わからないけど気に入りました。しばらくぼんやり。
次は、日中に覗いた「陽の湯」「隠の湯」へ向かいます。
「陽の湯」は、コンパクトでちょうど良い広さ。穏やかな温度。窓はあるけど外は暗い。
「隠の湯」は温度がかなり熱めです。加水するのは遠慮して、浴槽のお湯を結構しっかり混ぜました。もちろん、かけ湯も念入りにして身体がびっくりしないように。
湯船に入って窓を見上げると、冴え冴えとした月が見えてたのです。街の明かりが少なく暗い空だから、細い月がとても明るく感じました。温泉から見る月に心動かされて我ながら驚きました。乱視なものだから、裸眼だと5個か6個に見えちゃうのが風流ではないけれど。
なので、隠の湯は夜におすすめです。熱くて長居はできなかったのは残念ですが。
さて、翌朝の「陽の湯」です。
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どんどん明るくなってきました。
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朝日が昇ってきました。
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丸窓からの景色も印象的です。
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丸窓からの弱い光がお湯に反射して、月のように感じます。お湯が揺れて、満月が揺らぐ…
また窓に近づいて明るい方角を眺めます。
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温泉と朝日の組み合わせは最高でした。露天風呂ではないけど、街並みを展望できる窓が気持ち良いし、丸窓がとても良いアイデア!
朝からホカホカに温まりました。
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お待ちかねの朝ごはんの時間になりました。
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正統派の旅館の朝食がうれしい。鍋は温泉水を使った湯豆腐です。
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朝散歩にでも出ようかな。宿の履き物を借りて、通りへ出ます。
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駅と反対の方向を向くと、街並みが途切れて山が見えます。薄っすら雪をまとっているようです。日差しはあるけど、空気は刺すように冷たい冬の朝。
もう少し歩いたのですが、借りた履き物が私の足に合わず、スッポ抜けること数回。「戻ろう、宿に」となりました。
戻って荷物整理やらなんやらしていたら、チェックアウトの時間になりました。名残惜しいけれど、旅館大沼を後に駅へ向かいましょう。
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まだ時間に余裕があるので、待合室でぼんやりしていると、何人か入ってきました。少ないけれど、車ではない旅行客もいるのです。
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待合室は暖房が効いて暖かい。でも、ホームからの景色を眺めたくなりました。
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わかりにくいのですが、淡く小雪が舞っていたのです。ほんの少しの間だけ。
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温泉って、奥深く面白い。今回改めて感じたことです。同じ旅館のお風呂でもそれぞれ個性をしっかり感じられました。意図を感じる、というか。それがお湯そのもの、露天か、内風呂かだけでなく、浴室の造り、壁画・窓まで含めての環境が組み合わさって個性があるのだな、と。
思い切って冬の初めに休暇を取って良かったです。そして、この温泉が今の私にしっくりきました。願わくば、連泊したいけれども。