神田神保町から須田町さんぽ
連休といっても、私は毎年カレンダー通りに仕事です。しかし、今年は3連休と4連休の間の1日だけ用事ができて、珍しく休暇を取りました。(みんなが休む時は働き、みんなが働く普通の時に休みたいタイプなのですけど)
用事はおそらく午前中に終わるはず。では、どこへ行こうかな。
世の中は休暇を取る人も多いでしょうから、いわゆる繁華街というか観光地ではない場所がいいでしょう。となると、自然に神田周辺へ行くことにしました。
ランチは老舗のカレー「共栄堂」に決定。神田はカレーの街ですから、とんでもない数の店、あらゆる分野のカレーがひしめき合っています。こちらは、初めての訪問です。
最初にスープが出ます。
来ました!「ポークカレー」です。ライス、ルー共に普通の量です。ライス、多いかもしれない。でも、斜め向かいの若くてスレンダーな女性は「ちょっと多めのM(+料金だったか)」を頼んでいたような。
見た目の感想は「黒い!」
そして、「ちょっと苦いかも・・・?」すごく珍しい印象ですが、食べすすめると辛さとコクがあります。サラサラしていて、スッキリとした印象です。途中でラッキョウ、福神漬を一緒に食べます。美味しいけど、初めての味で何と表現したらいいのかわからない。ルーに小麦粉を使っていないので、もたれないのも嬉しいです。
カレーって、すごいです。大正時代から続く味だそうですが、こんなにもいろんな種類があって、食べつくせないです。
さて、かなり満足できたので、歩かなくては。
神田は、東京都心でオフィス街でありながら、歴史ある古い建物が所どころに残っています。そういった建物を巡る楽しみもあります。
とても惹かれる建物ですよね。大正の初めからこの地で続く、老舗古書店です。
風格ある書店が多いです。
こちらの神田すずらん通りは、歩きやすくて古い書店などの商店やビルもあって、好きな通りなのです。
なんだかいい感じですよね。
こちらの「東京堂書店」のビルも良い味を出しています。
フクロウのエンブレムが書店らしいと思いました。
ふと、2階の窓に貼られていたポスターに気づきました。今期放送中の朝ドラ「虎に翼」ですね。
そういえば、他の店にもチラホラと貼られているようです。ドラマの舞台は東京で、お茶の水や神田周辺ですから、地元ということですね。大学の街でもありますから、主人公が通う大学のモデルとなった明治大学も近いです。
そうそう、老舗の中華料理屋に貼られているのも見ました。伊藤さんが着ている法服が何だか中華風に見えなくも・・・、いや、全然違う。
お休みの店先に貼ってあったポスターに近づいて、じっくり見ることができました。法服に施された白い線の柄をよくよく見ると、物語に出てきたキーアイテムが散りばめられていました。これから出てくるだろうものもあるようです。
さらに、じっくりと見ていると、”台所に立つお母さんの後ろ姿”を見つけ、物語の内容とリンクして胸が熱くなりました。
話を戻して・・・
「神田」は古本・古書だけでなく、大きな書店が何軒もあります。
アテのない古本屋めぐりも楽しいのですが、時間がいくらあっても足りません。今日は目的の本を「三省堂書店」で買いました。(地元では見つからないものが、ある)
さらに、出版社も多い街なのです。大手出版社が何社もありました。
白泉社といえば、「花とゆめ」ですよね~(思い出の少女雑誌・・・)
さて、この先の交差点は歴史ある建物の交差点で、街路樹は花も終わり葉桜ですが、いい雰囲気ですよね。
この建物は、「学士会館」です。華やかさはありませんが、端正なたたずまいが好きです。私は外観を眺めるのみで、入ったことはないのですが。
そもそもは、旧帝国大学出身者の親睦と知識交流を目的とした場だったそうです。ホテル、レストラン、会議室、結婚式場などあり、学士会会員のための倶楽部施設ですが、現在では一部施設を除いて一般利用が可能となっています。
また、重厚な造りの建物ということもあって、ドラマなどのロケでも使用されているそうです。(噂によると「倍返し」するドラマとか・・・)
そして、神田に来ると寄ってしまうのは、ほぼ日の「TOBICHI」です。
通販の商品(すべて、ではないのですが)を実際に手に取って、確認できます。また、企画展示がされている場合もあります。広くない場所ですが、いつも何か発見があって、楽しいのです。
さて、またまた歩きます。こちらは、古い建物の老舗が残っている一角です。
少し歩いたことだし、とかなり自分に甘い判断で寄った甘味屋「竹むら」については、こちらの記事にて。
この渋い佇まいの店は、竹むらの向かいにある、あんこう鍋の店「いせ源」です。右から読む看板に、グッときます。
他にも料理屋や、蕎麦屋などこの一角は奇跡のように古い姿を残しています。継承するためのものすごい努力に感謝です。
「神田」といっても、細かい町割りがあるんですよね。江戸時代から続くような。神田○○町、という呼び方が誇らしげです。
それぞれの町で雰囲気ががらりと変わって、それも楽しいのです。
そういえば・・・その昔、私は新卒の就活で神田へ会社訪問に来たことがありました。地下鉄の出口を間違えて、まったく方向がわからず、ぐるぐる歩き回って、ついに御茶ノ水駅に出てしまい、「もう、やめた」とそのまま中央線に乗って帰宅したことがありました。結局、その”神田○○町”にあった会社は、断念しました。グーグル先生はおろか、ネットもスマホもない時代にはありがち(?)で、本当のことなんです。
実は、この日の神田の散歩は、2時間程度でした。思いつきであちこち歩き(神田をご存知であれば、ふらふら振りがわかりますよね)、買い物し、食べて、です。
さらに、クリームあんみつを食べたくせに、神田淡路町の近江屋洋菓子店でサバラン(私はアルコール弱者ですが、この店のサバランは強くおすすめします)をお土産に買って帰ったことは・・・事実です😅
という感じに神田あたりは、ぶらぶら歩き+美味しいもので十分楽しめてしまうのです。