
【20代からの不動産活用】リフォームで古家への入居者が現れるか?
第1 はじめに
貸せそうにも売れそうにも使いそうにもない不動産をリフォームすれば入居者が現れるか?
リフォームしても入居者が現れる可能性は高くないと私は思っています。今日はその点について調べたことを紹介します。
第2 リフォームでうまくいく例
確か牧野知弘さんの「負動産地獄 その相続は重荷です」だったと思います。リフォームしたけれどもうまくいかなかった話が紹介されていました。
記憶によれば、入居する人の嗜好を考えずにリフォームしたことがうまくいかなかった原因だと書かれていました。言われてみればその通りです。
嗜好を考えなかったことが失敗の原因なら、施工例を調べ入居者の嗜好を考え抜いてリフォームすれば良いということになります。
実際、そういった形で古家への入居者を獲得できた事例もあるようです。
第3 リフォームの盲点
でも私が調べた限りでは「リフォームの質を上げれば入居者が現れる」とは限らないようです。
入居者が現れるのは、例えば交通の便が良く都市に近い場所に立つ場合です。そういう場所に建つ家ならば、リフォームで綺麗になった住宅へ安価に住めます。だから入居者が現れるのです。

これに対し、過疎に悩む場所に建つような古家では通勤をどうするのかという問題がまず出てきます。通勤に悩むような場所に建つ家は不利なのです。
何とか通勤が可能な方がいたとしても、その方のライフステージと家の間取りとがかみ合わなけば入居には至りません。
私が相続するかも知れない場所の賃貸情報を探したところ、10kmほど離れた場所のハイツが売りに出されているのを見つけました。
そのハイツは5年ほど前にオーナーチェンジしたばかりでしたが、新しいオーナーは早くも手放したいようです。
そのハイツの場合、間取りは1DK。新婚さんか小さい子供さんがいるご家庭に合っていそうです。
しかし、日本全体で新婚カップルの数が低下する中、地方都市の新婚or小さい子供のいる家庭となると限られてきます。
そのため、そのハイツの入居は先細りとなるだろうなと想像できました。手放したいのはそのあたりにあるのではないかと思います。
私が相続するかも知れない不動産は築50年以上の平屋です。1K。もちろんボロボロ。リフォームをすれば内装は綺麗になるでしょう。外装も塗装をやり直せば外装も良くなるでしょう。
ただ、1Kの平屋に住みたい方とはどのような方なのかがまったく想像できないのです。
その昔、この家には子供8人を含む大家族が住んでいました。でもそれは50年以上昔の話です。今とは時代が違うので、この家を大家族向けと考えることはできません。そもそも今どきは子供が8人もいません。
こう考えると、リフォームをすれば良い訳ではないことが明らかになってきます。
第4 まとめ
相続で手に入れるような古家は、リフォームすれば売れたり借り手が現れたりするというものではありません。
今の時代に貸家を必要とする人がどんな人で、その人に合った家とはどのようなものかを考える必要があります。