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53 本当に終わったんだね。  不倫編

 今でも彼を思い出し声を思い出し
嫌な所、良い所、思い出す。
もう会わなくなって一年経ち連絡を経ち9ヶ月、彼は絶対に私の事なんか思い出す事も懐かしく振り返る事もないのに悔しいけど
私はいつまでも思い出に浸り時々、苦しくなって  元の普通の母親に戻らなきゃって
自分を追い込む…  

 今年の元旦に飲み友達のおじさん(私はおばさん笑)に辛い心の内を聞いてもらった。
 まだ年末年始は心が病み嫉妬や悔しさ悲しさで毎日毎日嫌で仕方なかった。
  私の気持ち、今までの事、これからの事
包み隠さず話した。
 めちゃ、笑われた。
『お前の言ってる事おかしいぞ』って。

 お前は既婚者、独身じゃない
 彼を手離すって決めたんなら淋しいだの
悲しいだの言っても無駄
 お前のドコが良かったんだ?
 良さが分からん  (爆笑)
お前の言ってる事は自分の立場を勘違いして
独身の若い女みたいな事言ってやがるって。


 そう、私はずーーーっと勘違いしていた。
母であり既婚者。 
 不倫をしているくせに
普通に彼氏彼女のお付き合いをしている感覚で
いた。
 独身でこれから結婚相手を探します、付き合っていく男性を見つけます そんなレベルでは無い.  とうに結婚し子どもをもうけ
子育ても半分終わろうとしてるのに
やっぱり、こうやって男女の付き合いをしていると 無意識のうちに若い時の自分に戻っていて恋愛を一生懸命にしていた。

 ダメだなー恋するって本当に頭がおかしくなるわ。 
 日に日に女じゃなくなっていくのが分かる。
SEXする事で得られる体の満足感…
 やっぱりいつまでも女なんだなーって思う。 だからって他の人とやりたいとは思わない。旦那は眼中にない、触れられたくないし同じ空間や会話も拒否。
 
 私以外の誰かと結婚し幸せに、なんて
やっぱり願う事は難しい。
 私と仲良くしている時、同じ国の介護職の女性からアプローチされていた。
 彼の誕生日にはケーキが贈られたり
卒業式にはプレゼントが送られてきたり
実際に数回、わざわざ彼に会いに話に来ていた。 それだけ好きで気に入ってくれていたようだが彼がその気がなく、同年代の同じ国の女性よりおばさんの私の方が良くて
その介護職女性に気持ちがいく事がなかった。
 それでも連絡したり深い付き合いにはならずとも女性もいつまでも彼を想っていたようだった。  
正直わたしはこの介護職女性を最終的に選ぶんじゃないだろうか、と思っていた。
 彼がどう思っているかも知らず
誕生日にはケーキを
贈るなんてけなげだし好きなんだよね。

  どうしてその介護職女性をえらばない?
  化粧っ気がなくおしゃれに疎いし
色黒だったと見た目が悪いことを言った。
 
 やっぱり男だな。 ファッションセンスや化粧っ気がない事は逆に無駄遣いしないから良い、とも言ってたし何より自分を大切に扱ってくれるとプラス面も話していた。
 
 本当にクズだな、と思った事がある。

 それだけ大切に思ってくれ何年も前から彼を思って色々としてくれていたのに
数回しか会ってない、数ヶ月前に出会った女性を選んだ事。 
  やっぱり可愛さや見た目を選んだんだ。
僕を大切にしてくれる、自分を尊敬してくれると私には話したがやはり結局、色白で可愛い女性だからなんだよね。

 『好きな人ができたよ』って
電話があった時にわざとらしく
 あの介護職女性?って聞いてみた。
その女性じゃないって事は私だって分かっていたけどあえてそう言ってみた。
  
  どうしてずっと想ってくれてた
介護職女性をえらばなかったか?
  自分は全く興味ないし好きじゃないけど
向こうが、僕をあきらめないし好きみたいなだけ、って。

  じゃあ、新しく彼女ができたって
話したの? 
 そんな事、いちいち言わない、だって。

 私も新しい彼女とのインスタやストーリーを選んで私に見せない非表示を彼にされていたが、おそらくその介護職女性にも
新しい彼女とのストーリーは非表示にしているんだと思う。 ズルい
 話したらどう? ストーリーを見たら気づくだろうけどその介護職女性には非表示してるんだったらいつまでも分からないまんまじゃん。 彼女が出来たよって言う代わりに
ストーリーを見せてやってよ、って。
 自分の事をいつまでも好きでいて欲しい、
私もそうだけどそうやって新しい彼女が居る事を知らせずにいるんだ。
  
 もうその介護職女性は彼の今を知っているかな? どうだろう‥
彼を大切に思い好きでいたろうに私と同じく
現実を受け止めているかな?
  全く会った事もないし話を聞いただけだけどその介護職女性が彼以上に素敵で
優しい男性と出会っている事を祈る…

 人の人生とやかく言う事じゃないけど
最後に彼の本当の姿を見たような気がしてる。
 口では色々良い事いえるよね、
国が違えどやっぱり男、ズルい男だったね。

 私がこうやってグダグダ言ってるなんて思ってもないだろう…
 
でもね、嫌な事ばかりじゃなく彼と付き合っていた時のドキドキが時に思い出され
胸がチクッとする。
 夜遅くに出る用事があれば
これから彼に会いに出ているような感覚になる事もあるし満月の日には
『外でてみてよ、キレイな月よ』と
お知らせしたくなる。
  
  私はこれからもずっとここで暮らす。
子どもたちがこの家に居るかどうか分からない。 私がボケてアナタの事を忘れてしまうかもしれない、でも子ども達はアナタの事を分かっている。 だから年をとった時に
尋ねて来て欲しい。 日本に居る限り
僕だよ、Bだよって必ず会いに来て…
 僕の子どもだよ、って見せに来て欲しいし
幸せで暮らしている姿を見せに来てよ
 そんな会話をよくしていた。
彼が4年暮らしたもう一つの故郷に
私が居るんだからね、おばあさんになった私に会いに来てよね、って…

 本心であの頃は熱弁していた。

映画 きみに読む物語を観た。
 色々な経験、恋愛はいつまでもいつまでも
心に残っているもの。
でも、私だって認知症になってしまうだろうし
忘れたく無い事も容赦なく頭から抜けてしまうんだろうな。
  
 子どもは私の過去を全く知らない。
でも、私が認知症になって子どもの名前すら
忘れてしまうかもしれない。
  B君がこの家を尋ねて会いに来るかもしれないって事は子どもに既に話をしてる。
 私が認知症で分からなかったらいけないから…  あぁそう分かった 位に子どもは返事をしていた。

   

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