一級電気通信工事施工管理技士(一次検定)を受検してみた。台風に負けず!
はじめに
2024/9/1(日) 一級電気通信工事施工管理技士(一次検定)を受検してきたので、その体験を振り返ってみようと思います。この資格試験は、あまり知らない方が多いと思いますが2019年に新設された施工管理技士試験で今回が6回目になります。台風の影響が心配でしたが東京での受験は特に問題なく無事に試験に臨むことができました。
受検の動機
1級電気通信施工管理技士(一次検定)については3つ受験理由があります。
受験制度変更の検証
7/7に受験した一級土木と同じ理由ですが今年度から各種施工管理検定は受検制度が変わり一次検定については19歳以上なら誰でもOKになりました。私の部署は技術研修や資格取得に向けて社員教育も行っているため主となる別の施工管理技士試験の傾向分析するためです。今回の制度変更がどのように受験に影響を与えるのかを自ら体験するために受検をしました。
同年度複数受験の有効性検証
これも検証ですが、同じ年度に複数の資格試験を受験することの有効性についても検証したいと考えました。具体的には、施工管理技士の種類がありますが、一次検定は誰でも受けれるため他の施工管理技士の試験との違いや共通点を見つけることで、効率的な勉強方法を見出すことができるかもしれません。まぁ簡単に言うならば建築+管、電気+管の一級施工を同年度に受けた方が効率的。理由は4割近くは重複する内容だからです。
私は今回7/7に土木、9/1に電気通信ですが品質、工程はほぼ重複です。
かなり昔になりますが管と電気の施工管理技士を取得しています。
リカレント(学びなおし)
リカレント教育(学びなおし)として、この試験に挑戦することも目的の一つです。少し前になりますが工事担任者(AI/DD総合種)、去年の電気通信主任技術者(伝送交換)あたりの最新の知識を体系的に学びなおすことで、自分のスキルをブラッシュアップしたいと考えました。特に電気通信工事のような技術系の資格は、技術の進歩や法律の変更が多いため、継続的な学習が重要です。
試験概要と新制度
1級電気通信工事施工管理技士とは
1級電気通信工事施工管理技士は、電気通信工事における現場管理や工事の総合的な監督を行う資格です。この資格を持つことで、電気通信工事の計画、進行、安全管理、品質管理などを担当することができます。
具体的には、以下のような業務を行います
施工計画の作成:工事のスケジュールや具体的な手順を計画します。
工程管理:工事が計画通りに進むように進捗状況を管理します。
安全管理:現場の安全対策を講じ、事故を防ぎます。
品質管理:高品質な工事を実現するための基準を維持します。
現場作業員の指導監督:作業員の指導や監督を行います。
1級の資格を持つと、特定建設業の現場で「監理技術者」として働くことができ、元請負の特定建設業者が当該工事を施工するために締結した下請契約の請負代金総額が4,500万円以上(建築一式工事は7,000万円以上)になる場合に当該工事現場に配置される、施工の技術上の管理をつかさどる技術者になれます。
この資格は、電気通信工事の現場で活躍するための専門知識と技術を証明するもので、電気通信関係の仕事に携わる人にとって非常に有用です。この資格を持つことで、業務の幅が広がり、プロジェクトの管理責任者としての地位が確立されます。難易度は高いですが、その分取得する価値は非常に大きいです。この資格は一次検定と二次検定に分かれており、一次検定では基本的な知識を、二次検定では実践的な知識と経験が問われます。
試験日程と受験資格
1級電気通信工事施工管理技士の試験日程は、例年9月上旬に実施されます。盆休みもあり比較的勉強のしやすい時期です。受験資格については、令和6年度から年齢制限が緩和され、一次検定であれば19歳以上であれば誰でも受検可能となりました。この受験制度変更により、幅広い年齢層が挑戦できるようになっています。
勉強方法の工夫
効率的な勉強スケジュール
一級電気通信工事施工管理技士(一次検定)の合格を目指すには、効率的な勉強スケジュールの作成が重要です。特に2024年度から始まる新たな受検制度の下では、各自のライフスタイルに合わせたスケジューリングが求められます。まず、自分がどの時間帯にもっとも集中力が高まるかを見極め、学習時間を確保しましょう。仕事を持つ方であれば、平日の夜や週末を中心に計画を立てるのがよいでしょう。
例えば、月曜日から金曜日までは1時間から1時間半程度をコンスタントに勉強する時間とし、土日は3時間ずつまとまった時間を確保する、といった具体的なスケジュールを立てます。また、試験日程に合わせて逆算し、各月ごとの目標を設定することが効率的です。まずは基礎知識の習得、その後に過去問演習と模試、最後に復習といった段階を踏むことで、より計画的に学習が進むでしょう。
私の場合は影響が大きい順に工事担任者、電気通信主任技術者、6月に一級土木(ほか管・電気施工持ち)、基本情報処理、一級建築士、一級計装士、無線技士など取得しており今回の試験範囲をほぼ網羅しております。過去5年分の試験問題を初見で6割を超えていたので盆休みから徐々にやり始めた感じですので、勉強方法については参考にはならないです。
おすすめの参考書と問題集
おすすめの参考書としては「1級電気通信工事施工管理技士 第一次検定 分野別過去問題集 2024年度版(令和6年度版)」です。この一冊には、過去の問題とその解説が詳しく記載されております。、分野別にまとまっており、前回のGET研究所に近い感じで勉強をしたかったため利用しました。特に問題解説が詳しく、どのような考え方やアプローチが有効かも学べますので、理解度が深まります。
ほかにも会社に置いてあった見ました。
こちらも少し利用しました。まぁ解説については似たり寄ったりなので年度別でやりたい人もいるので好みでもよいと思います。
アウトプットするときは私は年度別ですのでセンターから過去問DLしていましたが。
会社にもいますが古い問題集を使わずに、問題集は最新を絶対買いましょう。4千円程度ケチって古いのを使うとかありえません。最新版を活用することで、最新の出題形式やトピックスに対応できる力を養えます。
試験勉強の方法
過去問題の重要性
毎回同じことを繰り返しおりますが、一級電気通信施工管理技士の一次検定に合格するためには、過去問題の活用が非常に効果的です。
過去問題は実際の試験の難易度や傾向を把握するために不可欠です。
過去問題を解くときにエクセルを利用して統計を取ります。どの問題、どの分野が間違えたかを手書きノートではなくエクセルで行うことで自分の弱点を知り、その部分を重点的に復習することができます。
今年度の一級電気通信はどうだったか?
結論は過去問の選択肢までやっていれば余裕です。
2024年度分析、めんどくさいのを除き簡単な過去問と同じなもの「焼き直し問題」。午前は
問4のRLC直列回路、問7の稼働率、問8の二進法の計算、問9の論理式、問15OS機能。問16の文字コード、問18の半導体、問23の同軸ケーブル、問31ポリシング、問33ホスト最大数、問34RIP(RIPがでたらホップ)、問35RAID、問37(サーバー仮想化)、問39セキュリティ定義、問41CATV、問43H.264、問44有機ディスプレイ、問45LPWA、問48定圧幹線、問50充電方式
ほか、問36AI(新問題だけど常識)
これで午前は63%(33問中21問)
午後はもっと多くて
1、2、3,4,5,6,7,8,9,10,・・・・
面倒だから言っちゃうと選択で選べば100%過去問(27問中27問)
午前午後で合わせて計算すると60問中47問なので78%がほぼ過去問(たった5年分)のちょい変えたもの「焼き直し問題」。選択していないものもあるから実際はもっと多い。
60問あって10問強過去問にない系統が出たところでまったく合格には支障がない。過去問(選択肢も理解)やっておけば合格できます。
試験当日の対策
持ち物と事前準備
試験当日の持ち物と事前準備は、合格するために大変重要です。まず、必ず持参するべき物として受験票(必須)、写真付きの身分証明書(保険)、筆記用具(HB・Bのシャーペン又は鉛筆)が挙げられます。特に、受験票のはがきを忘れた場合は試験を受けることができないため、前日のうちに鞄にいれて、朝チェックすると確実です。
また、試験会場までのルートを事前に確認し、当日遅刻しないように注意しましょう。交通機関の遅延も考慮して余裕を持った時間設定を心がけることが大切です。試験開始1時間前が会場のためそこを到着時間にして検索かけておけば十分です。試験が午前2.5時間、午後2時間と長時間にわたります。問題を持ち帰る方は5時間以上座りっぱなしの1日となります。
服装は部屋着に近いリラックスできるもの、スリッパ(携帯用)、クッションがあるとよりいいです。下記は今回利用しましたがとてもよかった。
軽食と飲み物を持参して昼休憩でエネルギーを補給できるよう準備するとよいでしょう。(休憩時間に買いに行くとか食べに行くとか愚策です、絶対持っていくか買ってから受験地に行きましょう)
ちなみに大雨対策として靴下、スリッパなどを用意しました。ただ残念ながら帰り道の東京学芸大学を出てからゲリラ豪雨に・・・靴の中までびちゃびちゃのまま電車で帰宅しました。
試験中の時間配分の工夫
試験中の時間配分は、あまり考えなくてよいです。施工管理試験はどうやっても余ります。開始から一時間経過で退出できますが、その時間で一回終わっているか、遅くても8割は終わっている人が多いです。はっきりいっていくら考えても正解は出せません。
今回は選択問題ですがある程度全部答えてから合っていそうな解答をマークシートに転記する方式を今回はとりました。(前回土木は解答を絞った)
一通り試験問題冊子で回答して、回答時に自信度を◎、〇、△、未回答ぐらいの4つに分けます。まず◎、〇をマークシートに転記この段階で選択数を満足していれば〇から削る。不足なら△からにらめっこして自信のあるやつに番号をつけてマークシートに転記。これやっていれば6割は余裕のはずです。
また、試験の最後の数分間は見直しの時間として確保するのが理想的です。これによって、ケアレスミスを防ぐことができ、合格基準をクリアするための貴重な点数を確保できます。適当なもの、適当でないもの、誤っているもの、正しいもの、たまに凡ミスします。
いずれにしても、一度実践してみることで、自分に最も合った時間配分の方法を見つけることができるでしょう。
まとめと今後の展望
一級電気通信工事施工管理技士(一次検定)は例年6000~7000人という受験者のため速報はありません。翌日13時のセンターからの発表される試験問題と解答から自己採点となります。(採点して時間できたら書きます)
持ち帰りしていない人は翌月の合格発表までの待ちます。
ちなみに検証のため受験のため二次は受ける予定はありません。そもそも4年の実務経験がないので。実務1年ぐらいなら絞りだせるので二級の後期で技士を来年あたり狙うかもしれません。
この資格はキャリアアップにも有利です。給与(手当)の向上や、新たな企業への転職活動においても強力な武器となります。リカレント教育(学びなおし)を通じて、さらに専門知識を深めることも可能です。
さいごに
最後にちゃんと二次試験で技士まで目指している方へ、一級電気施工施工管理技士の資格を取得することで、現場の技術者として配置されるだけでなく、主任技術者や監理技術者としての役割も担うことができ、大変価値のある資格です。電気通信業はこれからもっと発展します。そして日本のインフラを支える大事な仕事であります。これから受験される方々にとって、この資格がキャリアの大きなステップアップになることを願っております。
最後に、この経験を通じて得た知識とスキルを最大限に活かし、さらなる成長を目指していきたいと思います。皆さまも「一級電気通信工事施工管理技士(一次検定)」に挑戦される際は、効果的な勉強方法と準備をしっかりと行い、合格を目指して頑張ってください。