一月十三日
下がるな信! 不退転こそがお前の武器だぞ
「キングダム」には考えさせられる台詞が沢山あります。 当今の名台詞などより吟味すべき言葉は、決め台詞よりむしろ何気ないシーンにこそ誠の価値があるのです。
出典「キングダム」嬴政
《荒筋》
秦国の下僕の少年に漂と信という秦国の下僕の少年がいる。少年達は下僕の身から這い上がろうと木剣で剣技を磨き、戦場で出世して何れは天下の大将軍になろうという夢を共有していた。
そんな少年達の前に秦国の大臣・昌文君と出会う。兄弟で玉座を争い、その過程で親友・漂が殺される。悲しみつつも信は遺言に従い、秦国の王子・嬴政と出会う。
信は漂の夢を叶えるため、王子の玉座奪還に手を貸す。逃避行で一緒になった河了貂と三人で行動を共にする。
王弟側は刺客を放ち、ついに嬴政の元に迫る。王子を守るために信は刺客と戦う。
始めは押されていた信でしたが、嬴政が信の不調の原因に気付いて助言を与える。
その助言が上記の台詞。
《解説》
❤️下がる場面を知るのは一流の御技。
辛いこと哀しいこときついこと、人生に多々あります。しかし、下がっても構わない場面を判断できるのは名将です。
勝敗分岐点という言葉があります。 戦っている流れでこの瞬間から勝ち負けが別れる時のことです。
勝敗分岐点を掴めたらまごう事なき一流の人間人材です。
それを会得するには苦難でも戦ってきた、苦労して生き抜いてきた人生経験しかありません。 机上で学ぶだけではどうしても現場での勝負勘が働かないのでしょう。
生きて働き困難に立ち向かう。勝っても負けても学べることを掴みましょう。
❤️逃げるだけでも、勝つだけでも成長できない。
勝負から逃げるだけでは自分の力が相手とどのくらいの差があるか分からない。
嬴政が信と刺客の戦いに際しても、このくらいで苦戦するようではこの先いくつ命があっても足りないぞと発破をかけてます。
しかし、勝ち続けるだけでも自分以上の実力者や策略家に出くわせばたった一度の敗北で総取りになってしまうことは、楚の項羽から理解できます。
勝ち続けても負け続けても、今の自分に新しい力が身につかなければ成長していないのです。
成長とは相手と自分を知ることから始まり、今の自分を克服することに至ります。
今の自分を克服すること、則ち日々新たなり、です。