お金はエネルギーの流れ
著述家・小林正観さんによると「お金はエネルギーの流れ」だそうです。エネルギーの流れを水道水だと思ってください。お金を貯めようと思って水道の蛇口を閉めると、お金は流れなくなります。逆に蛇口を開くとエネルギーは流れ始めます。しかし、「お金が貯まるのか、貯まらないか」は別問題です。
お金との付き合い方で大事なのは、「いかに稼ぐか」ではなく「いかに使うか」だったのです。そのポイントは喜ばれるように使うこと、それだけなのです。
マミーマートが運営する「生鮮市場TOP」では、オープン時、チラシの表面は3日間通しの「奇抜の商品」に加え、4kg4,000円しているトマトを999円、1玉600円以上しているキャベツを159円、若鶏もも肉(5枚入り)100g50円、裏面は、ミツカン追いかつおつゆ1ℓ99円、明治ブルガリアヨーグルト99円、マルちゃん3食焼そば99円など日替わりで(仕入原価の)100円マイナス、50円マイナスの商品が並びます。
大胆な原価割れ販売をすることによって「お金というエネルギーの流れ」を人工的に作っているのです。
逆にため込みすぎているのが大手コンビニ本部です。セブンイレブンの内部留保は、約1兆5,599億円、ローソンの内部留保:約5,000億円(推定)、ファミリーマートの内部留保:約6,000億円(推定)です。
コンビニのロイヤリティは、毎月の「粗利益」に課せられ、パーセンテージで言うと40%台です。なぜ、「粗利益」を「」で括るのか。それは廃棄商品にもロイヤリティがかかるからです。家賃、水道光熱費、パート人件費にもロイヤリティがかかります。
今国会で「103万円」の壁が討議されつつありますが、コンビニのロイヤリティにも「家賃控除」「水道光熱費控除」「パート人件費控除」があってもいいのではないでしょうか。2020年からコンビニの販売額と店舗数は減り続けています。キャッシュレス化が進み、従業員は日本語が片言の外国人研修生が増えました。働き手がいないのです。
私は、コンビニ本部は水道の蛇口をひねって、「毎年1週間は御夫婦で休暇をお取りください。その間本部人員とフィールドカウンセラーが店舗をしっかり運営します」としてはいかがでしょうか。本部がため込んだお金を加盟店に分配したっていいじゃありませんか。セブンイレブンだと1店舗当たり77,995千円です。この金をもらったら、借金をチャラにして加盟店を止めるオーナーが多数いると思います。まさにコンビニは現代版奴隷制度なのです。
また次元の異なる別の問題をコンビニ業界は抱えています。加盟店(フランチャイジー)は本部(フランチャイザー)に雇われるのではなく、個人事業主、または法人として契約している点です。加盟店オーナーが18時間連続で勤務しようと残業代は支払われません。2023年、最高裁「労働者と認めず」という判決を下しました。もしこの判決が覆ったらコンビニは終わります。とはいってもコンビニはもはや災害やテロが発生したときのライフラインです。外国資本が買い取られることも、リスク管理面から避けなくてはなりません。
水道の蛇口をひねると店舗は明るくなり、売上げは大幅にアップするはずです。
玉子や牛乳の売り惜しみをしているとお金というエネルギーの流れが止まります。お客が増えないのは、売上げが上がらないのは、蛇口をひねらないから、もったいないと思って蛇口を閉めているから出てこないのです。それだけのことなのです。
これからは、いかにお金を貯めるかではなく、いかにお金を使うかを考えるようにするといいと思います。