僕が保育士を志したきっかけ
僕が保育士を志したきっかけは、
高校生の時に修学旅行で沖縄に行った時だった。
当時の僕は、
自分の言いたいことが言えない。
やりたいことがやれない。
人から嫌われないように人の機嫌をとる
そんな高校生だった。
その原因は自分でもわかっていた。
中学1年生の頃サッカー部内でされたいじめだった。
僕は毎日、なるべく攻撃されないように
人の目を気にして生きのびた。
そんな中むかえた高校受験期。
高校選びをする際、偏差値、部活、制服、
友達と一緒、等
様々な決め手があると思う。
僕は、誰も僕を知らない高校に行きたかった。
だから遠い高校を選んだ。
誰も知らない場所に行けばまた
人目を気にせずのびのび生きれる
そう思った。
高校生活でも結果は変わらなかった。
また、人から嫌われることがいじめられることがとてつもなく怖かった。
また、人の機嫌を伺い人の機嫌を取る生活だった。
だからこそいじめを受けることもなかった。
しかし、人の機嫌を取るたびに自分には存在意義がないと
自己否定を重ねてしまっていた。
でも、そんな僕だからこそ保育士を志すきっかけに出会えたのだと思う。
それは高校生の時に修学旅行で沖縄に行った時だった。
修学旅行も終盤になり、
先生から
『何時に〇〇集合。それまで自由時間。』
と言われ、とりあえず有名な国際通りを歩くことにした。
しばらく歩いていると
気温と湿度の高さもあり人酔いしてしまった。
こんな大通りで吐くわけにはいかないと思い
小道に入った。
すると、公園を見つけた。
温くなったスプライトを飲みながら木陰に座り休むことにした。
公園では、
3歳〜10歳くらいの子が10人程でサッカーをしていた。
「暑くないのかなー」
そう思っていたら目の前にボールが転がってきた。
「ボールとってー」
と言われ立ち上がりボールを蹴り返すと
「一緒にやろうよ」
と言ってきた。
僕は、気持ち悪かったし断ろうとした。
しかし、
「いいよ!」と言っていた。
子どもの純粋な目を見て断ることはできなかった。
大人気なくならないように気を遣いながらボールを追いかけた。
すると
「なんでパスしないんだよ」
「点入れないでよ」
「やったー」
「ずるいよ」
かっこいいと素直に思った。
こんなに思ったことが言えるってかっこいい。
わがままだと言われたとしても、
この子たちには
自分の言いたいことを言える感覚をずっと持っていてほしい。
その感覚を守ってあげたいとまでおもった。
そして僕も、
「よっしゃ!」
今、僕「よっしゃ!」って言った?
気づけば大人気なくゴールも決めていた。
僕まで素直になれた様な感覚になれた。
とても楽しく、嘘みたいな本当の時間だった。
先生に伝えられた集合時間が近づいてきた。
「お兄ちゃんお家にそろそろ帰らないといけないから帰るねありがとう」
子供達に告げると
「いやだ」
「ありがとう」
「またやろうね」
様々な言葉をもらったけどどれも嬉しかった。
果たせないかもしれない約束だけど
「またやろう」
と言いたいことを言ってしまった。
帰りの飛行機で、
「修学旅行も終わりだね」
「もう進路決めないとだー嫌だなー」
と女子の声が聞こえてきた。
僕は心の中で
「僕は子どもと関わる仕事をする」
と心の中で言いたいことを言っていた。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?