ハリウッドの中の日本【ジョン・ウィック4の感想】
アクションがサイコー!
ジョン・ウィックに限らないけど、アクション映画は演者のアクションを楽しむためにあると思う。だからストーリーなんてどうでもいい。キアヌ・リーヴスのアクションが格好良すぎるのだ。
だから観た方がいい。以上。以下は観るべき理由。
日本の描写がひどい
途中ジョン・ウィックが友人の助けを求めて大阪に行くんだけど、そこでの日本描写が本当にひどい。笑えるという意味で。
日本の殺し屋集団は、日本刀と弓と手裏剣で戦う。日本人なんだから当然だ。狭い建物内だしドスと拳銃でいいじゃないかと思ったりするけど、格好良いからそれでいい。
ついでにヌンチャクも出てくる。これは日本は関係ない気もするけど。ちなみに手裏剣は登場するだけで使用されなかった。残念。
弓では戦いにくいのでは?と思った人もいるかもしれないけど、ぶん殴るのが主な使い方だ。
もちろん、たまに矢を放つんだけど威力がとんでもない。人体を貫通した後にコンクリートの壁に突き刺さったりする。
祟り神の呪いを受けた戦士を雇っているのかもしれない。
おかしな点を挙げればきりがない。ハリウッドでも日本のイメージってこの程度なのかと思ったりする。
いや、違う説も考えられる。
この映画では、日本のほかにニューヨークやパリも出てくる。もしかしたら「ジョン・ウィック」の世界では、すべての都市がいい加減な描かれ方をされているのかもしれない。僕はどちらの都市にも行ったことがないから調べようがない。知っている人がいたら教えてください。
「ジョン・ウィック」を観る理由
僕たちがジョン・ウィックを観るのは(あるいは観るべきなのは)なぜだろう。
端的に言うとアクションが新しいからだ。銃の構え方、打ち方、リロードの仕方、とどめの刺し方など、どれをとっても「ジョン・ウィック」らしさがある。銃を使ったカンフーアクションだと思うと想像しやすいかもしれない。というか観たら分かる。
また戦う環境を利用するのも特徴だろう。今回でいうと、凱旋門のロータリーで戦うシーンがあるんだけど、走ってくる車を利用して敵を倒していく。一体どうやって撮ったんだろうと思うけど、これがめちゃくちゃ面白い。
「ジョン・ウィック4」のここがすごい!
「ジョン・ウィック」シリーズは常に挑戦を続けている。ここが他のアクション映画よりも頭一つ抜けていると思う。
アパート内での銃撃戦はたぶんゲームを参考に作られている。俯瞰で撮ることにより、似たような銃撃戦も新しいシーンに生まれ変わっていく。
注目すべきは、ラスト近くの階段での戦闘だ。いろいろあってジョンは既にへとへとな状態。そこから222段の階段を敵を倒しながら登っていく。
「がんばれ、ジョン!」
「負けるな、ジョン!」
応援しながら観ていると、最上段近くで敵から突き落とされてしまう。
まぁよくあるシーンだろと思うかもしれないけど、転がり落ち方が尋常じゃない。長すぎるのだ。劇場内でちょっとした笑いが起きていた。
アクション映画の疑問が解消する
映画のアクションシーンを観てこんな疑問を持ったことはないだろうか。
「なんで主人公の弾は当たるのに、敵の弾は当たらないの?」
まっとうな疑問だ。ところが「ジョン・ウィック」はこれに解決案を提示する。
「当たっても大丈夫にしたらいいじゃん!」ということで、防弾スーツを着ていることにしたのだ。
これで安心して観ることができる。
当たってるけど大丈夫なんだ。
そんなんで面白くなるのかよと思うかもしれないけど、利点は多い。この防弾スーツは当然のように敵も着ていて、1発2発撃たれたくらいじゃピンピンしている。このタフさも考慮に入れてアクションをしているから更に面白くなるのは当然の結果だ。
それに弾が当たっても大丈夫ということは遮蔽物が必要ないということだ。つまり戦闘する場所がある程度自由になるという利点もある。
唯一の欠点
観ない理由がない本作だが、唯一欠点がある。
169分はちょっと長い。
ジョンと一緒にへとへとになってしまった。
とはいっても難点はこのくらいだ。観て損はないだろう。
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