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はじめての、その先へ #8 東京は遠くなったけれど
今年の冬は、東京には帰らないことになった。ニワトリのお世話があるのでもともと夫婦揃って帰省することは想定外なのだが、秋口にアイちゃんというニワトリが卵を産まなくなり、小屋にも帰りたがらなくなる事件が起きた際に、夫からこの状態で1人ではニワトリの世話は無理、と物言いが付いたのだ。
結局、アイちゃんは卵を産まなくなって2ヶ月以上が経つが、小屋には再び自分から入るようになり、卵を産まないことで栄養が身体に回っているのか、ムクムクと肥えて元気そうだ。しかし今からチケットを買うのも高いので、次の東京行きは来年に持ち越しになった。
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石垣島にいても大概の買い物はネットで事足りるし、東京に行かなくとも生活に支障があるわけではない。が、友人達の同窓会のお誘いメールや、新しくできたビルのニュースなどを見るとつい、何か自分がそこに居られないことに一抹の寂しさを感じてしまう。東京にいた頃はなかなか新しいスポットも友人の飲み会もあまり行かなかったくせに、よくわからないものだ。
幸いなことに、石垣島に遊びに来る友人は毎年誰かしらいるので、友人との再会がこちらでできるのはありがたい。皆、ニワトリと一緒に庭や畑で毎日を過ごして色黒になった私を見て驚くのだが、変わらないおしゃべりを楽しめる幸せに感謝しつつ、次は私が東京に、いつになるか分からないけど、と思うのであった。