頭の切り替え

このごろ、煮詰まってしまったので、
小説の考え方をちょっと変えてみようと思いはじめた。

僕の小説の書き方の源流はもともと、エンタメ文芸の小説講座で習ったものだ。
表現したい! って気持ちがあって、でもどう書いていいかわからずに煮詰まっていたころ、小説講座を見学にいって、ベテラン文芸編集者の講義に感動してそのまま入会した。
こういう創作講座はアタリハズレがでかいけど、個人的にはとても刺激的だったと思っている。

ただ、実際にデビューしたのは、児童文庫ジャンル。
このジャンルは、文芸の方法論ままだと、けっこうズレる。
共通する考え方も多いんだけど、子供向け、かつ、シリーズ前提ジャンルでは、考え方の土台部分を、くるっと変える必要がある。
デビューしてからの担当さんたち、だいたいラノベかマンガ出身だったし。

いままでは、他ジャンル出身の編集者の持っている創作についての持論を受けて、それを自分が持ってる方法論のなかに、アレンジしながら落としこむ……みたいなやり方で、作品を書いたりしていたのだけども。
ここ数年、編集さんから、自分の創作持論をガンガン聞ける機会がなくなっちゃった。
さびしいなぁ……とくよくよしたりしていたんだけど。
しかたねえ気もしていて。
独り立ちせえよって話なんだよな。

ただ、他ジャンルの持論をアレンジして落としこむことで、満杯に保っていた強度があって、それが弱くなってる気はしている。
ぽっかり空いた部分があって、なんかつまらないなぁ、物足りないな、って。
そこの部分の物足りなさが、いろんな迷いにつながってしまって、付け焼き刃で埋めようとして、もともと持ってたバランス感まで狂ってしまったり、自分を見失いがちになってるよな、と。

どうすればいいんだろ? と、考えていたんだけど。

編集者を介してつまんでいた他ジャンルの考え方に、一度きっちり向きなおってみようかしらんと。
実際、新人のころはよくわからなかったけど、あれってこういうことだったのかな? っていうような部分も、けっこうあるもんね。

すこし、頭を切り替えてやってみたいな、と思っている。
具体的には1度、キャラクターから考える、で小説をつくってみようかなと。

いいなと思ったら応援しよう!