2024/09/24ブックガイド ただしい人類滅亡計画 反出生主義をめぐる物語

ただしい人類滅亡計画 反出生主義をめぐる物語
品田遊

突如この世に生まれた魔王が、10人のカラフルな人間を集め、人類を滅亡させるか生存させるか話し合い、おれを納得させてみろ!というのが大筋の物語。人類の存続がかかってるいるのに非常にポップに話し合いが進むが、産まれてくることがすでに悪だという「反出生主義」が出てくるとシリアスに。滅亡なんてあり得ないという漠然とした価値観を揺らすこの主張。哲学的な会話の応酬が続くが非常に分かりやすい。入門書みたいな感じ。道徳やモラルやルールがあり、それを成長しながら人は学んで行くが、それを誰しもが守っているとは限らない、社会とは「こんなもんか」込みで回っているという主張に激しく同意。あとがきにミュウツーが出てきて、改めて固有名詞の強さを感じた。ミュウツーもなんで私を生んだ!ってプリプリ怒ってたもんなー。

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