森貴史の2025年刊行本 五百文字読書レビューvol.1『謎の香りはパン屋から/土屋うさぎ』

第２３回「このミステリーがすごい！」大賞受賞作。大阪にあるパン屋【ノスティモ】でアルバイトをしている漫画家志望の大学生・市倉小春。彼女の前には焼きたてパンの香りと共に、数々の謎が持ち込まれる！彼女はトラブルを解決し真相に辿り着けるのか？
出水ぽすか先生の可愛いカバーイラストに惹かれて購入する人も多いと思いますが、実はこの作品の作者・土屋うさぎ先生も漫画家としてデビューしているとか…ビックリ！
パン屋さんを舞台に、主人公を取り巻く人々の謎を解いていくお話ですが、章タイトルが『焦げたクロワッサン』『夢見るフランスパン』『さよならチョココロネ』とスゴいオシャレ！
事件をハートフルに解決すると共に、題材にしたパンの豆知識も知ることが出来る！それがストーリーとリンクしているのも、すごい！
この世にパンがある限り続くかもしれない。
個人的におススメは、二章の『夢見るフランスパン』です。優秀な先輩スタッフがフランスパンの作業にだけ、やたら手間取る理由は？その真相に、ビックリした！でもこれは、パン屋さんで働かないと思いつかないかもです…お見事！どの世代の方でも楽しめる作品であり、人生に大切なヒントもてんこもり！(五百文字!)