第1章「人生の転機になったいくつかの話」#14そして今、私は完全に向上心と競争心を無くした
「自分にとっての平和ってなんだろう。
波風立てないことが、
その時の平和という定義だった」
2010年までの間
日本
小学校から大学まで、13年間剣道をして学んだこと。
空気を読むこと。
言いたいことを我慢すること。
みんなが楽しくできるようにみんなの顔を伺って場を和ませること。
競争心がなければ、
争うこともない、言い合うこともない、ただ端っこで静かに過ごし、
勝ち抜く気力もそこにはない。
だから捨てた。闘争心、社会でいきていくためにきっと捨てない方が良かったもの。
人との競争、ではなく自分との闘争していくための気持ち。
自分の意思などそこにはない。
あるとするならば、どこで身につけたか分からない細かいプライド。
自分より弱いものに自分を誇示して存在を確認する意味のない作業。
この人よりはマシだ。と意味もなく人を傷つける比べ作業。
バカだから、と自分を否定して逃げること。
思春期の不安定で脆い自分にできた防衛策。
もちろん良かったこともある。チームワークや忍耐力。
両親にずっと支えてもらったからできた13年間。
13年間で良い人にも出会った。
今でもつるむ友達もできた。
海外でクラブチームに見学させてもらう機会ももらえた。
いろんな場所でたくさんの経験をして、改善してきたにしろ、
やはり本当に大事な場面で昔の自分が出てくる。
強いものに虐げられ、狭い居場所の中で生きてきた。
いじめからいじられることでとりあえず毎日をやり過ごしてきた。
頭が良い悪いで将来の道を決められていた。
家庭環境の善し悪しで態度を変えられた。
そして傷付く昔の自分。傷付くのが怖くて何も感じないようにしていた自分。
それでいいのか?
何かを思われていようがいまいが、
人が何を考えているのかを
自分が何を考えるかより先に考えてしまう。
その世界でしか居場所がないと思い込んでしまう
それって苦しいよね。
人は、思っている以上にあなたを見ていない。
だから、自分のことは自分が一番大切にしてあげなければいけない。
嫌味を言われた、ということは、その人に持っていない才能をあなたが発揮している、ということ。
成果が出るまで、自信を持てるまでは、きっとイライラする、傷つく。それを乗り越えれば、
あなたにとって大切な人しか周りには残らない。
そして、成果を実感するのは、人それぞれ、10代かもしれないし、30代かもしれない。早いも遅いも他人には関係ない。他人はあなたの人生の保証人には成り得ない。
あの頃の私に言ってあげたい。
やりたいと思ったことがあなたにとっての正解で、
集団の中で生きることほどがんじがらめで苦しいことはない。あなたの世界はそこだけではない。
周りの声に惑わされるな、と。
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