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第1章「人生の転機になったいくつかの話」#9そして今、私はそんなことを考えながら、南米を死に物狂いで横断している

「もう私のことはいいから、先に行ってくれ。そう思っても
、文句も言わず助けてくれる、友達に出会いました。」

2016年2月
ペルー・マチュピチュ
出会って2日目のこと。
私が3人に出会ったのは、インターネットの交流サイト。
ペルー集合ブラジル解散。

一歩踏み出して得た絆。
前年に会社を辞めてから、行こうと決めていた南米横断。20代半ばで決めた一つの目標。

基本的に、私はネット交流を信じない。
だから、出会いのコミュニティにも行かなければ、探すこともない。
しかし、今回だけは、踏み切った。一人で南米横断に行くのは考えられなかった。
結果、それがよかった。

ペルー・ボリビア・ブラジル
マチュピチュ・ウユニ塩湖・イグアスの滝

以上を訪問できればあとは良しな23日間
この適当すぎる旅行プランにジョインしてくれたのが今回の3人だ。

ペルー集合。
そしてはじめまして。
出会ってすぐマチュピチュ村を目指して10キロの道を歩いた。
人生最強に太っていた私には地獄の道のりだった。
他の3人は筆者より年齢が若いし身軽。
明らかな体力の差だった。

置いてってくれ、と何度も懇願した。
主催者がこれかよってきっと思ってたかもしれない。いや、きっと思っていたと思う。
しかしながら、誰も文句を言わなかった。
むしろ、荷物を代わりに背負ってくれて、自分の水を分けてくれた。

23日間、南米を回って、それぞれの次の旅へ向かった。
旅の中身はまた第2章で話すだろう。
旅が全て終わった時、バスの中で大泣きした。

この仲間でなければ23日間こんなに濃くて楽しい日々を過ごせなかった。
みんなに出会えたこと、幸運だと思った。
トラブルが起きても、次の行き先で意見が割れても、受け入れて、次に進んでくれる仲間だった。

そして、この旅を計画し、達成した時の達成感は、今までの人生にない感覚だった。
今まで何をしても、達成する前に諦めていた筆者には、表現しきれないほどの達成感だった。
南米横断をして良かった。と心から思い、感謝した。

そう思えた自分は、社会人の頃の自分とは違っていた。

旅の途中で、たくさんの人の優しさを知った。
南米はスペイン語なので、英語を話すことができない人が多い。
私の英語も拙かった。
しかし、現地の人は皆、私の困っている顔を見て、必死にグーグル翻訳で道順を教えてくれた。

人の優しさに触れた時、自分の心が浄化されたような気がする。
気がする、でもいい。


いがみ合うより支え合う。

これが旅をして出た結論。
皆様に感謝。

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