地球胎動説
ごらんよ、外はこんなにも晴れ渡っている。
どこまでも透き通った雲がサファイア色の空を飾っている。
こんな日に空を見上げながら散歩だなんて、なんて幸せなことだろうと深呼吸。
世界は分断されようと空はひとつなのに、なんて愚かしいのかと思う中、きっとぼく達はみんな誰一人として大人になれていない地球という體内の病原体。
ぼく達にんげんというバケモノが居なくなれば、潮内環境は正常に戻るのだろう。
地球温暖化も落ち着く、やはりぼく達は地球という體内に住んでいる病原菌に過ぎないのだ。
サファイア色の空がこれ以上色素を失いませんように。
透き通った雲が色味を帯びませんように。
これ以上、體内で悲惨なほど内出血しませんように……
ぼく達は身の振り方を考えるべきだ。
いつ地球という生き物が、"ぼく達を除外する抗体を接種する"かはわからないのだから……。
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