物語を持った古着と出会えるshunshunsou POP UP|気仙沼市太田地区 HAMACHIDORI GALLERY
雪がちらつく冷たい風を全身に浴びながら、宮城県気仙沼市の太田地区を訪れた。かつて遊郭が存在した赤線地帯として賑わった一方で、時の流れとともに人の影が消えて行き、現在は多くの空き家が建ち並ぶばかりとなった地域である。昨今は、気仙沼市と有志の人々が協力し、新たな賑わいを生み出すべく、空き家を活用したエリアデザインが行われている。
先日、空き家開きと題して、空き家をリノベーションして生み出されたギャラリー:HAMACHIDORI GALLERYのお披露目と2軒の空き家を活用したポップアップストア(期間限定のお店)が展開された。今回、太田地区を訪れたのは、そのギャラリーにてポップアップストアを開催すると聞いたためだ。
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shunshunsou POP UP|HAMACHIDORI GALLERYを舞台に古着の物語を楽しめる販売会を開催
HAMACHIDORI GALLERYでポップアップストアを開催したのは、神奈川県の鎌倉市を拠点にVintage&select古着の販売を営んでいるshunshunsouである。以前、気仙沼市のスクエアシップでポップアップストアを開催した経緯があり、1年7ヶ月振りの気仙沼市開催となっている。気仙沼市のお試し移住制度を活用し、長期滞在をしている最中の開催とのことだ。
HAMACHIDORI GALLERYの中に入ると白い空間の中に古着が並ぶ世界がお目見えする。壁側に置かれた4本のハンガーラックに色とりどりの古着が並び、その合間、壁には大きなコートなどが掛けられている。一見すると簡素な古着店のように思えるが、どことなくアーティスティックな光景に見えるのは、HAMACHIDORI GALLERYの独特な構造によるものかもしれない。
入り口すぐのハンガーラックの上には、ポップアップストアーーshunshunsou蚤の市ーーについて書かれた紙が掲げられている。セカンドハンド(お古、中古)に対する想いやshunshunsou蚤の市が始まった背景などが書き記されている。
一文一文を読むことで、shunshunsouが提供するポップアップストアが、単なる販売会ではなく、一つの物語の中にある存在で、来店客として訪れた自分が物語の中の登場人物の一人になったかのような気持ちになる。そうした気持ちをより強くしてくれる存在がshunshunsouならではの値札タグである。
一着一着すべてに金額だけでなく、その洋服にまつわる背景や思いが記されている。タグに記された文章を一つずつ読んでいく内にshunshunsouの世界観に引き込まれていく。古着を通じて、shunshunsouの物語に触れ、自身がその一部になっていく感覚を味わえるのだ。こうした体験ができる古着店は、日本全国を探しても中々ないのではなかろうか。
HAMACHIDORI GALLERYの中は、古着を求める人々が次々にやってきた。その一人一人に対して、丁寧に古着についての説明が行われている。そこで交わされる会話は、一般的なアパレルショップに見られるセールストークではない。タグ同様に、その古着一着一着に関する物語やお互いの物語を語り合う対話である。
HAMACHIDORI GALLERYが醸し出す洗練された空気と木々の温かみが感じられる空間の中で、古着を通じて交わされる会話や重なり合う時間は、気仙沼市らしい和やかな良さが確かに感じられるものだった。shunshunsouによる古着のポップアップストアは、2024年12月17日まで行われている。まだ訪れていない方々は、ぜひ訪れて欲しい。
※20024/12/15-12/16:11時-17時、12/17:11時-16時
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