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幸福の黄色いロータス

F1黎明期から華々しい戦績に彩られた名門プライベーターのチーム・ロータス
皆さんが一番好きなカラーリングはどれだろうか。
王道のブリティッシュグリーン?最高にクールなJPS?古き良きゴールドリーフ?

僕が一番好きなのは終盤のロータスを象徴するキャメル時代。
黒地に金色のラインで飾ったJPSカラーから一転、木久扇師匠も真っ青なレベルの黄色い一色に生まれ変わったのだ(ネイビーのキャメルロゴは素晴らしいアクセントだけれども)

初めてこのマシンを見たのは大学1年の頃(念のため言うが僕は97年生まれで当時のF1を生で観てはいない)
いささか野暮ったい車体に派手なイエロー、黄色がそもそもあまり好きでない僕はソッポを向き、誰もが惚れるブラックビューティのJPSロータスに夢中になった。

時間はすぎ、社会人1年目の時になんとはなしに見たF1ドキュメンタリーの「グッバイヒーロー」
エイキチ・ヤザワのねちっこいカバー曲をバックに疾走するキャメル・ロータス99Tを見て、いとも簡単に恋に落ちた。
一体全体なぜこんなにも素敵なマシンを軽蔑していたのか、逆に理解できなかった。

“二目惚れ”だったキャメルなロータス
お世辞にも美しくはないし、理由もよく分からないが今では一番好きなロータスだ

思えばこの黄色のロータス以降、数々の革命を起こした名門は転落を始める。セナは離れ、ホンダも離れ、スポンサーも離れ…
「軽さを加える」というアイズワイドシャットみたいなややこしい名言を残した屈指のコンストラクターは94年を最後にF1から姿を消した。

逆を言えばキャメルカラーの99Tはロータスにとって最後の栄光を謳歌した特別な1台と言える。稀代の天才、アイルトン・セナはロータスに最後の勝利を捧げた。
渾身のアクティブサスはコンピュータの性能の限界で期待通りの役割を果たせなかったにも関わらず、ウィリアムズとマクラーレンに次ぐコンストラクターズ3位の座を守った。

今回、クラシックチームロータス公認のキャメル仕様のポロシャツがセール価格で売られているのを見つけた。
イギリスからはるばるやってきた頑丈な生地の一着は、普段使いには厳しいだろうがレース観戦にはこの上ない存在感を発揮するだろう。
できれば今年こそ日本GPを観に行きたいけれど、無理ならスーパーGTやスーパーフォーミュラ辺りで我慢しよう。
ネイビーのパンツと合わせれば中々にカッコイイのではないか。

ここ数年で最も印象的なリバリーはレーシングポイント/フォースインディアだろう
一目見た祖父は声を上げて笑ったが、今となってはこのピンク色が恋しい

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