【117日目】大アジア主義
ご隠居からのメール:【大アジア主義】
日英同盟に着目すると、世界の景色が変わってみえる。日本は英国の身代わ
りとしてロシアと戦い、血を流した。アングロサクソンはアメ(愛、人権、自由、平等、民主主義)とムチ(軍事力)を使い分けて老獪な戦略を展開する。
それに対して、日本、中国、韓国、印度が結束して対抗しようという大アジ
ア主義という雄大な構想もあったが、実現していない。日本が主導する五族協和もまぼろしに終わった。今、アングロサクソンがひそかに警戒しているのは日本が中国の子分になり、中国が主導する大アジア主義の台頭ではないかと思う。アメリカで頻発するアジア系への暴力はその恐怖心のあらわれだ。
そのためには政治、経済、軍事力だけではない。宗教や文学も利用される。救世軍が日本へ積極的に働きかけてきたのは日清戦争の頃で、戦後に日英同盟が成立した。第一次世界大戦後、日本が慢心して、軍国主義になると、日英同盟は解消され、日本では救世軍が迫害された。キリスト教と天皇制とは原理的にみても両立するはずがない。
角田隆将『この命、義に捧ぐ』で、今まで朦朧としていた事実を知った。
蒙疆と称される山西省の北部と祭哈廟・綏遠の二省および外蒙を除く蒙古の大部分を警備するのが駐蒙軍であり、根本はその駐蒙軍司令官である。ということは、河北省の張家口は蒙疆には入らないんだね。正確にいえば、蒙疆隣接地域だろう。現在では中国の一部である河北省や山西省が当時は満州
であり、蒙古でもあったということだろうか。蒙疆という地名はまぎらわしい。
返信:【Re_大アジア主義】
アングロサクソン人は、それこそ雄略天皇の時代から続く民族なんだね。でも、いまの日本国民感情としては、中国人と手を握る可能性は低い。それこそ、福沢諭吉の脱亜論が支持されてる。
ただ、アングロサクソンからすると、日本がふたたび大アジア主義を唱えるようになったら、手がつけられなくなる。たしかに警戒するね。張家口が蒙疆隣接地域であるなら、ますます、與一さんは、関東軍の可能性が高いね。
そもそも、満州国と中華民国、外モンゴル自治区の位置関係が理解できていない。中国は単純に大きいと思っていたし、満州は、哈爾濱のあたりのことを指していると思っていた。
しかし、地図と歴史をにらめっこすると、少しずつ理解できてくる。まず、満州国は、中華人民共和国の北東地域。最北東が哈爾濱。真ん中に長春(新京)があって、奉天(瀋陽)を経て旅順港につながる大連・遼東半島がある。
満州事変後に、熱河省の侵略をしたので北京や天津のあたりに国境があった。そして、熱河省の北に位置するのが、蒙彊(外モンゴル)になる。