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愛するクラブがくれたもの【12・特別編】
V・ファーレン長崎を愛する方からお話を伺い、得たもの、楽しさを多くの人に広める「愛するクラブがくれたもの」。
第12回は「匿名希望さん」よりいただいたお話です。
いつも公開している火曜日ではありませんが、急遽、重要な清水戦の前に公開することとしました。
V・ファーレンとの出会いは2022年の夏
愛するクラブがくれたもの。それは
『青に染められた、ここにいる幸せ』。
自分がV・ファーレン長崎と初めて出会ったのは、2022年の夏。
対戦相手としてトランスコスモススタジアム長崎にやってきました。
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ー数年後に長崎市に新スタジアムができるー。
ゴール裏に掲げられていたトランスコスモススタジアムへの感謝と数年後の新スタジアム完成を予感させる横断幕をぼんやりながめていると、後ろにいたチームスタッフがそう口にしました。
対戦相手ながら、長崎に待っているであろう未来と、町のシンボルになり得るような新スタジアムの完成を想像するとワクワクと楽しみ、そしてとても大きな羨ましさを感じたことをはっきり覚えています。
その時はV・ファーレン長崎、そして長崎という町を深く知っていたわけではない自分にも、何かあり余るほどのスケールを、クラブからそして町から感じました。
試合が終わり長崎の港に面した宿泊地のホテルに帰れば、巨大な観光遊覧船が出港する汽笛の音が静かな夜に深く響いていました。
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長崎は日本と世界の窓口でした。そんな歴史を町並みのいたるところに感じます。
ヨーロッパとアジアの文化がミックスされているような、美しい情緒がそこにありました。
なぜだか分かりませんが、もっと知りたい、また来たいと思わされるような不思議な魅力をその時に強く感じました。
届いた、V・ファーレンからのオファー
それから少しの時が経ち、2024年10月の新スタジアム開業を目前に控えた2023年冬のタイミング。
V・ファーレン長崎から、お仕事をさせて頂くオファーが届きました。
嬉しかった。
このチームで働ける喜びを、すごく感じた。
そして、町を知りたかった。
長崎に住む人たちのことも知りたかった。
長崎に存在する歴史も知りたかった。
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長崎という世界的に歴史ある町にある、V・ファーレン長崎というクラブで新しい歴史を作る一員になりたかった。
ここでみんなと夢を叶えたいと思った。
あの日に憧れた、町とクラブで仕事がしたかった。
青に染められた、ここにいる幸せ
『青に染められた、ここにいる幸せ。』
長崎に来てから、僕はそのフレーズを噛み締めています。
今、この瞬間も。
この文章を書いている本当の『今』は
チームに数試合勝利がなく、自動昇格圏から離れつつあるとても苦しい時期。
でも自分と同じように、長崎やV・ファーレンの未来に憧れて、長崎で歴史を作るためにやってきた人たちは誰も諦めていません。
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歴史を作ることは簡単ではありません。でも誰も諦めていません。
今まで手に入らなかったものは、きっと誰の心にも残り続けます。
その過去が力となり、夢を叶えることの原動力になることをみんなが信じて戦っています。
平和を象徴する町で、昇格を勝ち取るために歯を食いしばって戦う選手たちを今こそ全力で後押ししてください。
自分も自分の仕事を、毎日コツコツとチームのためにやり続けます。
クラブと、長崎のみなさんと、新しい歴史を作りたい。
みんなでJ1昇格しましょう。
長崎は世界に繋がっている。