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持ってる【画集・設定資料】を語るだけ

画集。

設定資料。

イラスト本。

洗練されたイラストがたくさん載っている本。
私はこういった本が大好きで、
ここ数年、商業・同人問わずよく買うようになりました。

手元で大きく見たいので紙で買います。

漫画の単行本のように、サイズが統一されていないので
とにかく置く場所が、困ります。

ですが、買います。
気づいたら、買っています。

今回は私が持っているイラスト本の中でお気に入りのものを紹介します。

個人のイラストレーターの方が出した
【画集・作品集】

【ゲームの設定資料集】

の2種類で大まかに分けて紹介をします。




【画集・作品集】

【VIOLA】   海島千本先生作品集

Xで宣伝されているところを見つけ、
表紙が素敵だったため発売日に購入しました。

可愛すぎる青ワンピの美少女が爽やかな印象がありつつも青と黄、箔押しのタイトルが目を惹く表紙です。
箔押しっていいよな。箔押しが全てを解決する。

海島千本さんのことは存じ上げなかったのですが
本の中を見て驚きました。あれもこれもどれも観たことのあるイラストばかり。

趣味絵・お仕事の絵で分けられていましたが、
どちらも観たことのある絵がたくさん。

私の絵は体のラインが固いというか自然な体の動き方がまだ理解できていない、
人形のような固さがあると思っているので、

海島千本さんの柔らかく、肉付きが良くて自然な動きを感じる体の描き方がとても好きで参考になります。

また、表紙の印象でも分かるように、
基本的にはっきりした色使いで色数も多くなく、
密度が高いイラストでも色・構図共に綺麗にまとめられていて見やすい印象です。

淡い色より濃いめの色使いが好きな私にとって参考になりすぎる。

とにかく見ごたえがある上にページ数も多いので、半分くらい観た所で
「さてと…そろそそろ終わりか…?いや、まだ半分もある!!やったーーー!!!」
という気持ちになれるのでおすすめです。



Mikapikazo先生本


大好きなMikapikazo先生のイラスト本シリーズ。

初めて出された作品集と
個展をされた際に出された図録です。

色数が多い。なのにまとまっている。カラフル。生き生きしている。女の子。
最高~

数年前ですが
Mikapikazo先生の解説付きメイキング読んだことがあり、
「色ラフ」という概念をここで知りました。
下書きの時点で色も載せて全体のイメージを完全に固める方法です。

この「色ラフ」が出来た段階で見た目がほぼ完成しているのです。

ですが、ここから線画に入るので「下書き」からは抜け出せていない状態なのです。

自分が思っている何倍も手間と試行錯誤が繰り返されて
この絵のバランスがいい感じになってたんだな…と勉強になりました。

Mikapikazo先生の描かれる絵は参考になる点がとにかく沢山ありますが、
私は特に「目」に注目をしている事が多いです。

一概には言えませんが、顔の比重が大きい、または顔に注目が集まるイラストの場合、
目のクオリティがイラスト全体のクオリティを左右すると思っています。

Mikapikazo先生の描く目は引き込まれるキラキラさがあります。

この目を真似して勉強されている方も少なくないのではないでしょうか。

目だけでなく、衣装やアクセサリーにも一切妥協なく可愛く綺麗に描かれているのも分かるので、
最近流行りのファッションも調べて勉強されているんだろうなー(もともとお好きなのもあると思う)

最近の流行りって何…?となって慌てて調べることが多いので
普段からアンテナ貼って資料を集めたいとは思っている。

作品集と図録にはオリジナルで描かれた絵が掲載されていますが、
Mikapikazo先生は「FGO」や「ホロライブ」「ファイアーエムブレム」など
超有名コンテンツのキャラクターデザインも多数されている激凄い方なので、
どんなキャラクターをデザインされているか調べてみてください。

最近はディズニーとかコロコロコミックでも仕事されてて
キャラデザしたり公式グッズを作られてた。
ディズニーとコロコロに同時に関わっていくことってあるんだ。



【mutant Friends】 NELNAL先生作品集


本屋さんでジャケ買いの品。

私はスプラトゥーンが好きでたまにやっているのですが、

スプラトゥーン好きな点が「世界観」や「デザイン」なので、
勝負を極めた遊び方はしていません。

スプラトゥーンの世界観やデザインが好きな方は
間違いなく好きなイラスト本だと思います。

「擬人化をテーマにされてるのかなー」と思いきや

キャラクターごとに物語があり、
どのキャラクターも、いつどんなメディア化をしても全く違和感が無い完成度。
しかもこれが78体…!!!!!
やばすぎる…プロってすごすぎる。

正面の姿だけでなく、横向きの姿も各キャラ描かれていたり、
どんな性格をしているかプロフィールの記載もあり、
キャラクターをイメージする上での完成度の高さが分かります。

いわゆるカートゥーンのような、
自分が描ける絵のテイストとは全然違うけど、
練習して描けるようになったら絵の幅がすごく広がるなあと思います。

ですが、キャラクターのモチーフをどうやって落とし込んで可愛く魅せるかは
また違う観点で練習をしないと描けないよなあ…

色の選び方・モチーフの落とし込み方・カートゥーン系キャラクターの描き方・見せ方
どれを取っても最高に勉強になる一冊でした。
※メイキングや制作過程などの解説はありませんので注意



【桃太郎奇譚】     友野るい先生作品集



プレゼントでもらったため、全く情報がないまま読みました。

作品集なのでイラストがメインではあるのですが、

作品全ての土台となる架空の世界の設定があり、
その物語の一コマが描かれたイラスト本となっています。

人間が「怪異」と共生…というより、
「怪異」に対し「対処」や「回避」をする術を長年に渡って人間が解明し、
日常生活にも取り入れられて一般化された世界がベースになっています。

そんな怪異を取り締まる警察のような組織が存在し、
イラストのメインは異形の怪異なのですが、度々この組織のキャラクターが登場します。

数ページに渡って世界観や細かな設定が文字で解説されているので、
イラストだけ見ても伝わりきれない部分がしっかり補完されて助かる。

イラストも写実的で、日常生活に突然現れた怪異がリアルに想像できる。
不意にヤバい怪異に出くわして対処を誤ると死にかける世界。嫌すぎて良い。

私はホラーが正直苦手な方なんですが、
グロくもなく怖くもなく「不思議な存在と生活したらこうなる」というのが感じられて面白かったです。

怪異の設定だけでなく、取り締まる側の人間の設定もクセがあるキャラクターなので、
漫画化したらすごく面白そう~~~



【ねなしがみ】 もの久保先生作品集


こちらも桃太郎奇譚と同時にプレゼントされたもの。ありがとう~。

ネットで何度かこの方のイラストは見かけたことがありましたが、
作品集として全部を観れることになったのは嬉しい!

そしてこちらも物語が繋がっているタイプの作品集だ。

「廃村になったとある村」が作品のベースになっています。

この作品集も桃太郎奇譚同様「異形の怪異」がメインで
怪異は怪異でもおそらく「神様」の部類の怪異。

神様に抗えない人間が静かに、淡々と必然的に滅んでいく様が描かれています。
その様が時系列順に描かれているのですが、春夏秋冬に分けられているのがとても綺麗。

世界観の説明や解説などは簡単にされていますが、
疑問が残るくらいがちょうどいい不思議で残酷な物語が詰まっていました。
ぞわぞわした。

漫画というより小説で読んでみたい物語。

その他の作品も多数収録されており、
作者の方のセンスが光る様々な怪異がたくさん見れて楽しかったです。

桃太郎奇譚も同様ですが、
写実的な絵とホラーの組み合わせの相性ってとても良く感じる。
心霊写真を見ている感覚がある。




【ゲーム設定資料集】


モンスターハンターイラストレーションブックⅢ


横長ハードカバー厚さ3㎝程。

持っている本の中で最大のサイズを誇っています。
本棚から飛び出ている。

大人になってモンハンを初めてやって、ハマっていた時に、ちょうどこの本が出たので勢いで数年前に買いました。
この厚さとデカさと固さと大ボリュームにめちゃくちゃテンションが上がりました。

主に各シリーズの装備やモンスター・人間キャラクターなどの設定資料集です。
攻略本ではない。

私自体は、歴代モンハンシリーズをほぼやってこなかったので、
載っている装備や武器はほぼ初見の状態で観ていました。

ゴリゴリの鎧・甲冑・オリジナル武器・モンスターなど
おそらく小学生中学生男子なら一度は考えて描くだろというこういった空想上の物は
私は通ってこなかったので、簡単に想像が出来ず、描けないジャンルの一つでもあるのですが、

小中学生男子の妄想がレベル1000000になって帰って来た!!!と失礼ながら圧倒されました。

タッチが様々な装備やモンスターがいて、
沢山の方が関わっていることが分かります。

ゲーム上だと細部まで表現するのは限界があるので、
イラストで観ることでどんな装備・武器かがよく分かり、
細部にまで行き届いたこだわりを感じることができました。

装備や武器は要するに「そのモンスターモチーフの鎧・武器」なので、
もはやモンスターの擬人化だなあ…とデザインを見ると思います。

デザインされている方は擬人化しているつもりは全くないと思いますが、
モチーフにしたい物の特徴を捉えてそれを服のように形成していくという思考は
擬人化させるにも似た考えだと思っています。
(ひとえに擬人化と言っても色々な形がありますが)

このように「物の特徴を捉えて服や靴、髪型などのデザインに落とし込む」というのは
私も何度かやったことはあるのですが
センスや知識が無いとどうにも安っぽい、ダサい物になってしまいます。

豊富な知識とハイセンスの上に成り立っているモンハンの装備が、
細部の設定まで描かれていて、それがとにかく大量に載せられている。
モンスターもかっこよくて可愛い。

こんなにすごいのにこんな安くていいんですか…?という気持ちになれます。

興味があって棚のスペースに余裕がある方はぜひ買ってください。

ですが、どのモンスターの装備なのか、
どのシリーズの装備・武器なのか、が書かれていないのがちょっとだけ残念…
大量にあるので注釈付けるのもきっと大変なのだろうけど!

当時やってたやつ



ポケモン特典アートブック


ポケモンセンターで2種類セットの
パッケージ版の予約特典です。そのため非売品。

左から
・オメガルビー・アルファサファイア
・サン・ムーン
・ウルトラサン・ウルトラムーン
・ソード・シールド

ゲームは元々買う予定でしたが、
この特典のためポケモンセンターでの予約をしに行きました。

メインビジュアルやトレーナーの設定など、
ポケモンをやる際は、ストーリーとトレーナーにいつも注目をしながらプレイするので
この設定画は嬉しいです。


ポケモンの三面図もある

メインビジュアルについては
ネットでは調べればHPや広告などで簡単に見る事が出来ますが、
じっくりと紙で見られる楽しさがあります。

表紙でポケモンがわちゃわちゃしてるのも可愛いね。

設定画にありがちなオフショット落書きイラストも少し載っているの嬉しい~
こういう公式の落書きにも「え?そうだったの?」というセリフや設定が隠れているのでしっかり見てしまいます。

ハードカバーで作られている点も
保管がしやすくて高級感もあって嬉しい。

厚さはかなり薄めなので、ほんとうにおまけ程度の内容にはなっていますが、コレクション用として手元にあるだけで嬉しい。

広告やパッケージで使われたイラストが大きく見れる!

そしてポケモン・サン&ムーンから
現在の新作スカーレット・バイオレットまで

私の好きなイラストレーターの竹先生が
一部キャラクターデザインに携わっているので、
そのデザイン画を見られるのも嬉しいです。

昔から大好きなイラストレーターさんだったので、
ポケモンのキャラクターデザインをしていると知った時は目ん玉ひん剥きました。
最近は新しいガンダムのアニメのキャラクターデザインもされてた。
どんどん有名になっていく。

特典のこのブックについては非売品ですが、
キャラクターの設定画については、
公式の攻略本でも詳しく掲載されている物があるそうです。



ゼルダの伝説<ティアーズオブザキングダム>マスターワークス



昨年発売されたゲーム
ゼルダの伝説<ティアーズオブザキングダム>の設定資料集です。

ハードカバー。分厚い。
先ほどのモンハン本といい勝負くらいある。重石にできるくらいの重厚感。
図書館の奥の方の棚にある厚くて固い歴史書。


ゲームの内容自体も大ボリュームで美麗でハイクオリティなデザイン性と
人気に溢れたゼルダの伝説に相応しいパッケージです。

そして、
<ティアーズオブザキングダム>は
2016年に発売されたゼルダの伝説<ブレスオブザワイルド>の続編となるゲームです。

…?

<ブレスオブザワイルド>の設定資料集は?

正直言うと、ブレワイ、やってない。
というか実況動画で観てしまったので、続編の方を自分でやりました。

そのため、ブレワイのストーリーやキャラクターは知っているものの
やっていないゲームの設定資料集を買うのも気が引けてしまうので…

そして今年2024年8月に<ティアーズオブザキングダム>の設定資料集が発売されていたことを知らなかったので、
最近急いで買いました。

すごく楽しみにしており、
さあ読むぞとキャラクターデザインから始まり、
厚さ3㎝のうち5mmほど読んだあたりでだんだん恐怖していきます。

デザインのクオリティはもちろん、
キャラクターの性格、背景、装飾、細かな服の形、表情…etc
どれを取っても死ぬほど考えられていて、かつ掲載されているのはほんの一部、
そしてこれを強いプレッシャーの中生み出されているのが伝わってきて怖くなりました。

…キャラクターデザインのページなんだから、
言葉にしてみると、プロの仕事なんだから考え抜かれているなんて当たり前じゃん
という気がしてなりませんが

最近、あのスマブラのディレクターをされていた
桜井政博さんの動画を観て、プロのゲーム作りの大変さや強いこだわりと、
そもそもゲームとはどのように作られているか、の片鱗を味わったため、
今回設定資料集を見て震えることになりました。

桜井政博さんはけして動画で「ゲーム作りの苦労」を伝えたかったわけではなく
技術面で感じる「ゲームの面白さ」を伝えたかったわけなのですが、

「面白さ」も伝わり、同時に「プロの仕事すごすぎて怖すぎ」という気持ちにも私には伝わったのでした。

結果的に、ゲームの設定資料の見る目も変わって
大変面白く感じることができました。

ゲームの設定資料は、モンハンの本でも同様でしたが、
ゲームではよく見ても分からないような、細かな装飾や形まで、
デザイナーの解説付きで見ることができるのがとってもいいところの一つです。

二次創作絵をよく描く身としては
この資料がほんとうにありがたい。はかどる。

また、設定やデザインを考える際に生まれた
キャラクターのオフショット的な落書きも数か所描かれています。
設定資料集でよく見るサービス。
これにお金を払っているとさえ思うほど良すぎる。

ゼルダの伝説の「ストーリー」や「デザイン性」が好きな方は絶対に買った方がいい。



まだまだ他にもあるのですが、語りたかった分のみご紹介しました。

同人誌としてイベントで購入したものもいくつかあるのですが、
個人で出されたものを勝手に紹介はできませんので、

公式で、本屋さん等で売られていている物で特にお気に入りでイラストの勉強になった本を紹介しました。

本の収納場所がもっとあれば無限に欲しいところです。

本屋さんに行っていいなと思った画集や好きなゲームの設定資料を見つけたら、一度買ってみてください。楽しくなるので。

ここまで読んでいただきありがとうございました!!!!!!

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