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日記31

わざわざ受験勉強して、わざわざ国立教育学部に入った。わざわざ高校教諭の教員採用試験を受験し、その倍率は8倍だった。合格して、晴れて高校教員の職を奉ずることになった。

僕は、純粋に、授業をすることが好きで、他のことには全く興味が無い。興味が持てない。教材研究しているときは楽しい。それを生徒に伝えているときも楽しい。真剣に聞いてくれる生徒がいれば、尚のこと幸福だ。

しかし実際は、しょうもない瑣末なことばかりさせられている!髪の毛の色がどうだ、とか。本当にどうでもよい。心の底からどうでもよい。「頭髪の色は黒に限る」って何?なぜ?というかそもそも「完全な黒」が存在すると思っている時点で、わけがわからぬ。肌の色が皆微妙に違うように、顔の造形が、骨格が各々異なるように、髪の毛の色だって一律ではありえない。

僕はそんなことを指摘するために、教員になったのではないと強く思う。しかし、それをすることが、教員の重大な使命だと信じて疑わない人がたくさんいる。別に何を信じようが構わない。信仰の自由は日本国憲法で保証されている。だが、その押し付けに対しては、強い嫌悪感を感じてしまう。

だいたい学校はお勉強するための空間なので、どんな格好するとか、どんな髪型でくるとか、ピアスの有無とか、学術機関は本来門外漢であるはずだ。そういったことは全て家庭の問題で、学校が口を出すことではない。

金子みすゞ「みんな違ってみんないい」一言でラクになるのに。本来の目的に注力できるのに。集中と選択を可及的速やかに行わなければ、教職のブラック化に歯止めはきかないし、優秀な人材が集まることもないと私は考える。

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