UYA

うつ病を抱えながら、高校教師しています。

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日記33

作文を他人に見せる、という行為は非常に恥ずかしい。その筆跡から、言葉の選択から、自分の無意識の傾向を掴み取られてしまう。 雨 あの小さなハムシたちは何しているんだろう 今日の雨は大粒だった。 きっと、あの小さな羽虫は、雨粒の 直撃を受けて それだけで死んでしまうだろうと思われた。 それくらい荒々しく雨は降っていた。

    • 日記32

      吐き出したくて仕方ないから、ここに書くことにした。 異動になる可能性が非常に高い。別に僕が希望しているわけじゃない。今回は珍しく希望していない。現在すでに9校での勤務を経験していて、元来異動することが大好きな自分だが、前回の異動の際に自分の心の弾力性が失われつつあることを自覚した。 異動の良い点は、古い人間関係を一度全てリセットできる点にある。デメリットとしては、もう一度人間関係の構築をしなければならないことが挙げられる。このメリットとデメリットの損益分岐点が、どうやら「

      • 日記31

        わざわざ受験勉強して、わざわざ国立教育学部に入った。わざわざ高校教諭の教員採用試験を受験し、その倍率は8倍だった。合格して、晴れて高校教員の職を奉ずることになった。 僕は、純粋に、授業をすることが好きで、他のことには全く興味が無い。興味が持てない。教材研究しているときは楽しい。それを生徒に伝えているときも楽しい。真剣に聞いてくれる生徒がいれば、尚のこと幸福だ。 しかし実際は、しょうもない瑣末なことばかりさせられている!髪の毛の色がどうだ、とか。本当にどうでもよい。心の底か

        • 日記30

          大好きな、タバコが吸える上諏訪の喫茶店へ行って、コーヒーを飲む。ポケットの中のアイコスを確認すると、残数が3本しか無かった。だからこの3本を吸い終わるまで、目一杯楽しもうと思った。 「金は払う、冒険は愉快だ」という本を、前のめりになって読んでいた。この本の帯に「溢れ出す悪態、自分流儀の厳守、ときに逡巡なき暴力、そして猫。こんなクールな『業務日誌』がかつてあっただろうか。books 電線の鳥 原山聡矢さん」とある。実はこの本、帯の著者に直接薦められて買ったものだった。 bo

        日記33

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          日記29

          朝、起きて、感覚で遅刻を確信した。携帯電話に目をやると8時16分。クソが!!なんだって、8時16分なんて微妙な時間に目が覚めやがる!!頑張れば、ギリギリ間に合うかもしれない時間だ。これが9時とか、10時だったら開きなおって、のんびりシャワーでも浴びるだろう。でも、この時間なら急がざるを得ない。僕は飛び起きて、洗面所へ向かった。跳ね上がった前髪へ乱暴に水をかけた。Tシャツに適当なズボンをはき、急いで家を出た。 僕はイライラしていた。これが月曜日でなかったならば、問題なかった。

          日記28

          夏が好きだ。だから夏の終わりを感じると寂しくなる。一人で過ごせない。家の中にいても、植物に水をやっていても、熱帯魚の世話をしていても、アフリカヤマネを観察していても、物足りない。 だから、アホみたいに予定を詰め込んでしまう。女と会う予定。4日連続で違う女性と会っている。とんでもない阿呆だ。帰るべきアパートを持ちながら、ホテルに行くなんて間違っている。間違っていることがわかっていながらやめられない。だからこそ、本当の阿呆だ。自覚しているのにやめられないことほど、辛いことはない

          日記27

          モーニングルーティンみたいな動画がYouTubeのおすすめに出てきたので見た。朝の1時間の過ごし方で人生が変わるとか言ってた。僕はこういう自己啓発系の本や動画が大嫌いなんだけど、無性に見たくなる時がある。自分でも意味不明なメカニズムで、自分の脳の中で何が起こっているのか意味不明だ。意味不明で怖い。 そんで、その動画の中で、意識高い系の香りがプンプンする動画主が、「ジェフベゾスやラリーペイジも朝の5時半には起床し、モーニングルーティンを実践している」と、得意げに語っている。「

          日記26

          生徒指導の会議で、ピアスについての話になった。本校では、ピアスは禁止で、ピアスをしている生徒を見つけたら「外させて」「預かって」「数ヵ月後に返却」ということをやっている。 僕は意味がわからないと思った。心底。 だから会議で思い切って聞いてみた。 「ピアスって何でダメなんですか?」 その場の氷付きを表現するのに適切な言葉がない。でも確実に一瞬時間は止まった。シュタインズ・ゲート的に言えば世界線の移行が発生したような、ほんの1フレームのラグ。そのあと、僕に痛いほどの多数の視

          日記25

          ありえたかもしれないたくさんの世界線について思いを馳せていた。 最近、まっすぐ家に帰らない。それはどこかに立ち寄るって意味ではなくて、ちょっと遠回りして帰るって程度のものだ。できるだけ細い道をジグザグに走る。所要時間はプラス10分くらい。これが中々楽しい。 いつもと違う道を走っていると、いつもと違うことを考える。今日は世界線について考えていた。あのときあの選択をしていたら…そんな無数に存在していた選択肢、世界線について。 平成24年くらいに僕は中国の四川大学で日本語教師

          日記24

          さみしい!なんだかとてもさみしい! さみしくなった!色々が重なった。さみしすぎる。スロットを卒業して、1ヶ月半くらいになるけども。なんだか猛烈にさみしい!スロットに行きたいとか、そういうことではない。むしろその逆だ。行きたくならないのが、強烈にさみしい! さみしい。こんな時に限って仕事は忙しいし、中々会って遊んでもらう予定も立てられない。連絡が取れる人を確認してたら3人しかいなくなっていた。3人!嗚呼、さみしい。昔のように僕も旺盛では無いし、今更マッチングアプリをシコシコ

          日記23

          また会いたいなあって思ってる人がいる。距離的には現在でもおそらく、近くにいると思うのだけど、連絡手段が全くない。ラインもTwitterもブロックされてる。それに向こうは、もう二度と僕の顔なんて見たくないと思っていることだろう。 こんなに未練がましく、一回り以上も年下の相手に会いたいと思うなんて今まで無かったから、もう脳のどこかの部位がバグらされてるんだ、きっと。ごく稀に脳をバグらせてくる人がいて、人間って本当に怖い。 スロットもやめて、僕自身が何だったのか考える時間が多く

          日記22

          諏訪湖の周辺の、赤十字病院あたりが「カラスの集合場所」となっているようで、退勤時にはいつも、待ち合わせしている大量のカラスを見ることができる。同じ巣で生活している家族で集まって、山の方へ帰っていく。 それが、最近はカラスをとんと見なくなった。 当たり前のことだったのかもしれないけれど、カラスは「時間」をもとに動いてはいないことに気がついた。日暮れの時間が遅くなれば、集合時間も変わる。 僕は1日のうちの全てのタイミングで、時間を意識して生活している。労働時間も、寝る時間も

          日記21

          たまに全てから逃げ出したくなるから、逃げ出すことにしている。具体的に言えば、特に予定も決めず、1泊2日の小旅行に出る。この文章は茨城県の古河で書いている。 コロナに狂ってた人が大挙していたころ、某中学校で、生徒を体育館に集めて、プロジェクターで修学旅行で行くはずだった場所を、グーグルマップを用いて視聴する、という罰ゲーム以外の何物でもない狂い切った行事が行われていたらしい。体育館に集められた罪なき中学生たちは、妙に感覚の開いた椅子に、マスクを着用した上、お行儀よく座らされて

          日記20

          会いたくない人がいるだけで、あんなにも足繁く通っていたパチンコ屋が、瞬く間に「近づきたくない場所」へと変貌してしまった事実に、めちゃくちゃ驚いている。 だから、当然の帰結として、学校や職場に会いたくない人がいたら…そこは地獄の釜のように、苦しい場所になるのだろうと推測される。ただでさえ気の進まない場所なのに…考えるだけでゾッとする。 家庭不和なんてものがあったとして、これも恐ろしい。落ち着ける場所であるはずの自宅に、会いたくない家族がいる。しかも家族は一過性の関係ではあり

          日記19

          S先生と一緒に麻雀をしていたときに、彼は急にこう切り出した。 「なんか胃に影があるみたいで、ガンかもしれない。来週精密検査をするんだ。もうだめだ。」 S先生は落ち着かない様子だった。僕は、そのうろたえ方に驚いた。いつも快活で、他人の不幸を大笑いしているS先生の意外な一面を見た気がした。彼は、自分以外のことについては笑っていられるんだよ、と言っていた。 結局、その「胃の影」はなんでもなく、無論命に別状があるようなものではなかった。それでも「胃の影」がふだん分厚い毛布をかぶって

          日記18

          最近はこうして日記を書くことで、自己療養を試みている。 自己療養を通して、自分のことをもっと知りたいと思っている。 佐藤究『テスカトリポカ』を読んでいて、つくづく人間って意味不明だなと思った。作中では、色んな友達に騙されて、思わぬところへ堕ちていく人間がたくさん登場する。彼ら彼女らは、その相手と「知り合わなければ」そんなところへ行かなかった。 友達 勤務、学校あるいは志などを共にしていて、同等の相手として交わっている人。友人。(「デジタル大辞泉」より引用) 学校現場にお