短歌 001

だれにでもそういうことはあるでしょう
納豆のねばねば髪に付いたり

自分とは向き合うことが億劫で
ノイズキャンセルはそのためなんだ

本をめくる音、質感、しなる紙
文字だけじゃない、ここにあるのよ

乾燥機が部屋を暖めてるから
ばあちゃんがすーっと眠ってる

団地での下校の美しさは清く
中学生が窓で絵画に

「鶏肉も食べられるのよ最近は」
呆れたように微笑むばあちゃん

「ハチミツが欲しいんだよね買ってきて」
「何に使うの?」「口が痛いの」

喉の痛みは飴を舐めて溶かしましょう
溶けないところはピンセットで

昨日した話とか食べたものとか
間違いないのに湧かない自信

面接の結果お祈りされまして
私は誰に祈ればいいの

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ささの うゃ(UYAMUYA)
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