短歌 002

雲の切間に伸びている光から
天使が降りるの、見たことないけど

ポテチの油でベトつきぬめった手
見ないふりして始めるゲーム

味海苔でご飯を巻いて食べるのが
久しぶりだからちょこっと泣いた

目眩って世界が回ると言うけれど
回ってるのは私の中身

さいきんね、寝汗をかくの夏よりも
悪夢も多いしそのまま死にたい

青い空よりもご飯が好きだから
カメラロールに閉じ込めてるの

寝ていても体は痛いし起きたって
いどころ悪いしもう死ぬか

納豆を食べる時に換気扇を
つけないといけない迫害されてる

「怖いわね、お化けが出てくるアニメなんて」
「お化けじゃないよ、これは悪魔よ」

口の中で転がるあなたは甘ったるい
いないと分かる恐ろしい空白

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