短歌 005

満員のスタバでココアを啜る昼
なれない銀座で暇するわたし

喉元のフラッシュバックの感覚で
食事するのが怖くなる夜

鳴る腹がきゅりきゅりぐるんと続いては
涎の海に溺れたねずみ

年末の無敵感には溺れずに
ゆっくりよく噛んで食べる蕎麦

一年の抱負などすでに忘れてる
頃になったら迎えにきてね

虫寄せる黄色いダウンが日を受けて
歩く歩く背中はびっしょり

知ることは楽しいからと本を読む
それで本当に知った気なのかな

紫に根元が染まった爪に気を
取られて音ゲーフルコン逃す

空腹を紛らわそうとユーチューブを
開くとサムネは映える飯

とろとろの半熟卵で包まれた
バターライスを夢見た鶏

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