自由律俳句 004

詩は自分のことだからじわじわと羞恥

体が怠くて自分の介護をしている

無意味な言葉の羅列が意味を持つとき

布団に埋もれる体は肉のぬいぐるみ

本を尊く思うから読む習慣ができない

耳の横すぐ風の通り道

排水溝に花咲いてたらいいのにな

探しても金木犀がどこにもない

群れて駄弁るのが不快な年頃

洗われた食器を片すのも億劫

積まれた本に肘を当て執筆する

電車で立ってると何も守れない

咳をしたら周囲が気になる

擦り傷でもいつか死ぬ

エモを求めて音楽を聴くとき

架空の友達が傷つく様を見ている

人を見下す人を見下しているサイクル

自由律とはこれでいいのか否か

木漏れ日を想像してどこにもない居場所

息絶えるときまで書いて描いていたい

金木犀嗅ぐ前に枯れてた

早口の歌音ゲーの縦連生き急ぎ

インスタ映えても彼には映えない女の子

鎖や柵とかは無いほうがいいでしょう

積読増えてからが本番

連なる親子の後ろ姿

人には人のやることがある

行けたら行くよその集会ってやつ

家出した日のこと思い出してた

推しに恋をしていないこともない

ガチ恋するキャラが大体10代って呪いか

500文字を書くのに一日かかる

寒さを耐え忍ぶのが得意になってしまった

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