自由律俳句 001
フライパン擦って絡みついた白身と殻
雨粒がレンズに激突して邪魔
メロンの果肉が脳裏でしゃくしゃく叫ぶ
無限に寝ても不安の渦
風が欲しかったのにカーテンを吸う窓
意識の狭間で煽ってくるアイデア
六月なのに真夏のような太陽の殺意
推しを舐めるように見る心臓が止まっても
お勧めしたら自分より熱心で焦る
家族を殴る夢で起きた
脳がやられたこの先どうする
クイックルの替えふわふわすぎでは
シミ虫害がないのにキモすぎる
夕飯の準備やらないと誰もやらない
シーフードカレーの分け方が下手
エビを噛むとぷりっとした
茹でたイカはこうも噛み切れるのか
通話をしながら何もできない
バスマットが四つ折りなのは何故
毛穴に詰まっているものか剥けた皮か
聞こえなかったと言われなくても繰り返す
しばらく黙ってる人に様子見で話しかける
手帳を書いては満足する
眠気極限状態でのTwitterもはやプロ
ぼやける視界ちょっとものもらい
仮にでも歯が埋まったことの安心感
冷やしパイン味のアイスなんか可笑しい
熱が体に篭ってしばらくフリーズ
炊飯器おにぎりにちょうどいい残り具合
小説の中に小説を書く登場人物
誰かに何かを残して居なくなりたい
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