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《休憩室+終末漏》 考えない日記:ワカメ これなに 象の旅 25.01.16-20
学生時代を横須賀で過ごし、仕事と町が気に入ったのでここで暮らし続けることにした、という方が来てくださった。これからバイトなんです、という地元の方も。
今日は終末漏製の鞄といびつな形が売りなミニポシェがいくつか巣立った。
五十肩の正式名称は五十肩じゃないんだって、と言いながら誰かが坂をのぼっていく。
陽を浴びようと少し外へ出る。小鳥がいる。この間もいた鳥だ。白と黒と灰色がはっきりと分かれた羽根模様。ぴゅいっと一瞬跳ねるように飛ぶ鳥。
妙に人間に近付く。このままいくと再来年くらいには足にのりそうだ。
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中華を食べにいこうと家をでる。初めてのお店、横浜。到着すると定休日。近場の安価な寿司店で軽く食べ、横浜橋通り商店街へ。十年振りくらいか。
ツイッターでこの辺りに書店があるのをみかけていたのでそこへ。初めての書店。室内全見えに近いガラス。立っている店主さん。ジョン・ファンテの新訳。
『象の旅』という本が平台の中央に置かれ、表紙に見覚えがあった。あらすじを読むとやはりそうだ、以前東京新聞で書評を読み、いつか手にしたいと思っていた一冊だ。レジの右手の上段の棚に原書らしき洋書と、いくつかの言語の『象の旅』が展示されている。店内をグルリと一周する。良い本が多く目移りしそうなので早めに会計へ。
外へ出ると、商店街をもう一周してくるといって書店へは入らなかった相方が待っている。店を背景にちょっと本の写真をとる。
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ねぇ、本とお店が同じ名前だよ、
と相方がいう。「えっ?」と声がでる。本と店を交互に見る。「本当だ」
書店があるのは知っていたしGoogleマップで検索したはずなのに、店名は覚えていなかった。本の『象の旅』と店名の『象の旅』が言われるまでリンクしなかった。
天然なの?
いつもはそんなことないんだけどね、
百年振りくらいに野毛の焼き鳥屋さんへ入りさくっと飲んで出る。桜木町へ歩く。ロン・ハーマンの入り口が良い香り。
25.01.16
いつのことだか忘れてしまったけれど、可愛らしい格好をしている家族連れが入店してくれた。お母さんと子供二人。少年はあらゆるものが気になるらしく質問だらけ。
これなに?
ミシンだよ
動く?
動くよ
ここ?
そう、ここがまわるよ
どこでもらったの?
もらってないよ、買ったんだよ
これは?
これは金属の入れ物だよ
音がする
そうだね、固そうな音だね
三月に予定しているイベントの話をしにドブ板へ。一杯だけお湯割り。寒すぎるので帰る前に喫茶店で珈琲を飲む。縮こまっていたら店主が珈琲の横にグラス数ミリのウィスキーを静かに置いてくれた。
2024.01.17
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店の前でおばちゃんが、その人本人も見知らぬ人だというおじさんに声をかけ、おじさんが今さっき購入したらしいワカメを所望していた。
ワカメ、、ワカメ買いたかった。ねぇちょっと、ワカメ売ってる?売ってた?百円?
ワカメ?買ったよ、そう百円だったよ
あー、やっぱり、あった?まだあった?欲しいのワカメ、あるかな?百円?
あったけど、いいよ、ひとつやるよ、分けてやるよ
え、いいの?
いいよ、二つあるから
ありがとう、百円でいいの?
百円でいいよ
ありがとう、じゃあいただくわ、、あらやだ百円無いわ
いいよ、やるよ、もう一つあるから
えー、悪いわ、あ、六十五円あったわ、
いいよ、
えー、さっき玉ねぎ買っちゃって六十五円しか無いわ、
いいよ、じゃあ六十五円でいいよ
あらそう、悪いわねー、おじさん、どこの方?この辺?
すぐそこだよ、そこ、右いったとこの
あらー
24.01.20