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:0022 詩のパンフ『平和と立憲主義のために 8』 感想と宣伝

「憲法改悪を許すな!」 👀えっ

どうしようか迷った。わたしは憲法について詳しいわけではない。戦後ずっと憲法が変わっていないのはおかしいと感じている。よく話題になる平和憲法以外にも、議論できる文言はいくらでもある。テーマが「憲法改憲を許すな!」だったら寄稿していなかっただろう。

わたしの寄稿した詩 『伝えたいのなら』

かんたんな日本語で 書いて話します
読まれるつもりのない 言葉はやめて

賢くなくて ごめんなさいね
こうみえて 辞書には付箋だらけ
伝えるには あの人は 辞書をもたない
がんばっても 手に入れられなかった人

昔のひとが 残してくれた
きれいで強い 言葉たち
その意味が変わる 変わる世界で
「なんだか違う」と感じるなら そうか

心が踊るよりも 理論が回るよろこび
だからわたしは あなたと踊れないのね
あなたの好きなゲームが 壊れるころ

詩のパンフ『平和と立憲主義のために 8』のP1より

パンフに掲載された詩を21つすべて読んだ。わたしはもっともかんたんな言葉づかいの詩を書いていたのだと気づいた。ほかの詩にある怒りや熱さなんてない。「あなたの好きなゲームが 壊れるころ」には実は呪いのような意味はあるが。貧困も反原発も反戦も文化の保護も、そんな具体的な書きかたはしなかった。もっと漠然とした終わりかけのいのちへ捧げた

難しい日本語が並んでいるだけで萎縮してしまう人だっている。トマホークも憲法九条も「そんな難しい言葉でなんで話すの?」と読もうとしないのではないか。わたしのTwitterのリアルアカウントでは、わたしと同じく20代の人が多い。わかいTwitterのTLを見ているとそんな無関心層がいくらでもいる。

テレビにもSNSにも街中の広告にも先生にも親にも、ぶあつい辞書を何十冊も渡されている気がする。この書かれた単語ぜんぶを暗記しきれなければ政治についてなんも言えない。暗記できた人だけで話してきなよ、政治について。だって、わたし、頭悪いし。

わたしは政治家ではなく、そんな萎縮している政治初心者世代にむけての詩を書いた

他の方が書かれた詩を1つだけ紹介

わたしとはまったく傾向の違う詩を紹介する。

お正月 門倉靖司

二〇二三年が明けた
おだやかで あったかい
良い天気の正月だ
世界中の戦争が終わって
どこでもこんな平和な
正月が迎えられたら良いな
思うのだが 残念ながら
そういう期待に早くも
足元から崩れてきた正月となった
日米軍事同盟の侵略的大変質が
世界に宣言された
明確な憲法違反 敵基地攻撃兵器
トマホークも配備すると
国民に信を問うことも
説明することもなく
「閣議決定」で決められ
米国にお土産を持って 忠誠を誓う
卑屈極まりのない 正月となった

詩のパンフ『平和と立憲主義のために 8』のP4より

正月にテレビニュースを見ているのだろう。めでたい正月を戦争に近づく知らせに邪魔されてしまった。日本は米国に媚びるなと怒っている。呆れている。

わたしは憲法という言葉はまったく使わなかった。反対の「憲法」を使った詩では、これがいちばん情景を想像しやすかったので紹介した。テレビの前でぐるぐる思考が巡っているすがた。自分のすぐ近くだけでなく、世界中が平和な正月を迎えられたらいいのにと気を配るすがた。初詣では「世界平和」を願ったのだろう。まだ、「世界」を諦めていない希望がある。

文学フリマ東京37で無料頒布予定

この詩集は21人の詩人たちが自ら配って広める。11/11(土)に東京流通センターである文学フリマ東京37に出店することになった。ブース名は「あじさいをほおばる戒」。入金はした!つまり確定!そこに置いています。無料です。


パンフのご注文は

「詩のパンフ」編集委員会(横浜詩人会議)
〒254-0053 平塚市桜ヶ丘8-11 府川 清 方
☎︎ 0463-34-7475   FAX 34-7465
Eメール hukawa.kiyoshi@purple.plala.or.jp
(頒価 50円)

掲載作品は、改法改憲反対・平和・民主的な活動などにご自由にお使いください。※転載した場合、↑連絡先↑へ ご一報いただければうれしいです。

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