わたしには何も無いから言葉をあげる〈自由律俳句集〉
館内で気品溢れる女性が黄色いメダカのエサの容器を持って現れた
私からの距離は約10m
スタッフがその女性に話しかける
ゆったりと話す声に上品さと明るさを感じた
スタッフも畏まり過ぎてはいなかった
私の視線を感じたその女性は私に微笑む
私も微笑み返す
数分後、退席される時に私と同時に笑顔を向けた
あたたかい眼差し、惹き付ける笑顔、声の張り、生命力溢れる佇まい
家に帰ってから調べたら、やはりミュージアムの代表者だった
数年前は一筆箋のクラウドファンディングも募集されていたようです
今回訪れたのは、兵庫県赤穂市にある桃井ミュージアム
赤穂御崎を一望出来る高台にあります
私の周りでは、同級生の男子達が車の運転免許を取得したらとりあえず目指すのは夜の赤穂御崎でした
姫路を抜け30km海風を浴びながら好きな曲を流しドライブ
この1行だけでワクワクしますね
ここ桃井ミュージアムには陶土不明、焼成方法不明の幻の雲火焼(うんかやき) を復元された作品があります
平成6年に兵庫県伝統的工芸品に指定されました
雲火焼は大島黄谷(おおしまこうこく)が江戸時代後期から明治時代初期にこの赤穂で生み出しました
文様は燃える夕焼け空のよう
こちらの写真は赤穂藩藩主の浅野内匠頭(あさのたくみのかみ)の正室であった瑶泉院(ようぜんいん)ゆかりの灯篭と蹲踞
茶人であり作庭家の小堀遠州が創作した水琴窟「洞水門」の図面をもとに再現
庭にも水琴窟が複数あり耳を楽しませてくれます
雲火焼ガチャ
入館料500円を支払うと500円分のチケットが貰えます
そのチケットを使いお茶もする事が出来ます
こちらは是非是非訪れて欲しいです
ひとつの時代の流れを感じられる場所
私もまたお茶をしに訪れる事となるでしょう
今回の句は全て外で作り家のベランダで空を感じながら整えた作品です
技術的なものより心を入れ込む事に拘りました
それ故に稚拙に感じるかも知れませんが素朴さの中に広い可能性を見い出せるかも知れません
1日を通して感情は揺れます
大半は小さな感情の中で過ごしています
皆が小さく感じることを深く詠むのが俳句の良さなのではないかと思っています
夢は何ですか?
と聞かれたら
夢は思う存分夕焼けを見ることです
とわたしは答えるでしょう
和の世界を言葉から
自由律と言えども俳人ですから
小さな炎を燃やすのは消えてもよいから
私ではなく風が動いているのですね
貴方を纏った風がわたしを包み込む
もう星に届いているようなもの
気づけばわたしも星の上にいた
墓まで伸びる列を乱さずに
そなたの知らない流星群
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