お盆の幽霊

近県の展示会のお仕事での事です。
あるお客様が、大粒のパールが一粒付いたペンダントが
よく似合われそうなので、お勧めしたら買って下さいました。
60代くらいでしょうか、上品で静かに優しくお話されます。
初めてお会いした方なので、詳しいことは知りませんでした。

商品をお包みするので待って頂いている間に
私がチャネラーである事を、お店の担当の女性から聞いたようです。
梱包した品物をお渡しすると
「亡くなった母がどうしているか、みてもらえないか?」
とおっしゃいます。
「この場で視ると簡単な事しかわからないかもしれませんが
 それでもよろしいですか?」
と、ご了解いただいて視てみました。

このお客様を仮にAさんとさせていただきます。
Aさんは代々お医者様の裕福なご家庭に生まれ、大切に育てられました。
Aさんのご両親は、Aさんにお医者様を継がせるつもりでしたが
Aさんは農家をされている男性と恋をして結婚したいと両親に話すと
絶対に反対だと言われ、それでも気持ちは変えられないと言うと
激怒した両親はAさんを身一つで追い出してしまいました。
着替え一つ持ち出せないまま、彼のお家に入り結婚しましたが
それ以来、実家に戻る事は許されませんでした。

幸い、ご主人との結婚は幸せで楽しい時間が過ぎて行ったそうです。
今はAさんのご両親も亡くなり、Aさんも穏やかに暮らしているそうですが
亡くなられたお母様は、最後までAさんを許してくれなかったそうです。

実家のお母様は歳をとられてから
家の外に出て、娘が帰ってくるのではないかと
暗くなっても待っていたそうです。
そんな事を聞いたからでしょうか
私に視えたのは、着物を着て玄関の横に立っている女性でした。
ヴィジョンより強い悲しみが伝わってきます。
「淋しかった淋しかった淋しかった
 ごめんなさい許してちょうだい
 貴女と会えないでとてもとても悲しかった」

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そんな叫びの様な感情が伝わってきます。

Aさんは自分が許してもらえなくて
あの世でもお母様は怒っていると思っていたのに
悲しみと後悔でAさんに謝っていたなんて
思いもよらなかったと思います。

Aさんが
「生前お母様は着物が好きで、よく着ていて綺麗な人だった」
とはなしてくれました。
短い時間でしたが、お母様はこの想いをAさんに伝えたくて
私に引き合わせて下さったのかもしれません。
ちょうどお買い上げ頂いたペンダントは
大粒のパールに雪の結晶の地金にアクアマリンが留めてあります。

真珠は心の痛みや傷を包み込んで癒やしてくれます。
アクアマリンは進むべき道を間違えない様に守ってくれて
六角形の雪の結晶はヘキサグラム(六芒星)などと呼ばれ
力を増幅してくれます。
そんなご説明をさせて頂くと
「そうですか、ありがとうございます。
 ちょうどお盆ですし、心穏やかにお参りできます」
とおっしゃいました。

追記、Aさんとご主人は前世で兄妹でした。
普通に惹かれあって、結婚してからも
価値観があまり違わなかったのもそのせいでした。

Aさんとお母様は何故こんな辛い関係を体験したのでしょうか?
もっと深く情報をとったら、正味深い事がありそうでした。
一人一人の体験は奥深いと、いつも思わせてくれます。

ジュエリーのブログもご覧下さい。


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