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#ショートショート
54字の物語(1)『紫陽花』(ショートストーリー付き)
僕は東京で仕事に追われる日々を送っていた。思いがけず君から届いた紫陽花の絵はがき。かつて、君と訪れた鎌倉を思い出す。「鎌倉にて。」と締めくくった君の意図は何だろう。短い花の季節を惜しむかのように、今すぐ君に会いに行かなければと僕は心が急いていた。今度こそ、君への想いを伝えよう。そう決心した僕は、その絵はがきを鞄にしまい、雨の中、鎌倉へと急いだ。とにかく、ただ会いたかった。そして、君と離れていた時間
もっとみる54字の物語(18)『予期せぬ別れ』(ショートストーリー付き)
☆『予期せぬ別れ』/Roco☆
いつでも会えると 高を括っていた。
「そのうち帰るよ。」を口癖にしていた私。
誰よりも大切な母が もういないなんて。
納涼の候、暑い日が続きますが、
お変わりなくお過ごしでしょうか?
そんな便りを出したくなるような、
京都の晩夏。
賀茂川、夕涼み、かき氷。
「おかえり。おむすび作ったろか。」
母の声が聞こえる。
「秋になったら、トロッコ列車でも
乗り
54字の物語①(10編)
54字の物語
瞬時に切り取った、心の機微。
心模様。9×6の世界。
ショートストーリー。
季節の移り変わり。
懐かしい出来事など。
紫陽花/Roco
雨に打たれ、咲きこぼれる
紫陽花。生滅流転の定め故、
儚きは、人もまた同じ。
君からの短い便り。
まずは、鎌倉にて。
七夕/Roco
告知「私たちは、
偽りの関係を解消し、
それぞれにとっての
真実の愛を求める
ことを誓います。」
7月