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どうしておなかがへるのかな

訳あって1泊2日で宮城県某所に行ってきた。
事前に天気を調べていたら、最高気温が25℃って東京じゃありえない数字だった。
北海道じゃあるまいし、いくら北の方とはいえ、東京都10℃も気温が違うってありうるのか!? と天気予報さえも疑った。
多少外れることはあっても、少なくともわたしよりは正しいはずの天気予報に対して、意味のない懐疑をする自分は愚かだと思いつつ、酷暑にやられちまって頭がおかしくなっているんだなとも思う。

そして、やはり天気予報は正しかった。
陽射しはある。「陽射し=暑い」が染み込んでいる身体が、自動的に「暑っ!」と反応しようとする。
しかし、身体が戸惑う。
陽が照っているのに、なに、この爽やかな風? 強い陽射しがうなじを刺しているのに、吹いているのは熱風じゃない風。
身体とわたしはどう振る舞えばいいのか、戸惑っている。
この風は海から吹いているのだそうで、地元のひとは、これでも今日は少し暑いんですよ、などと言う。

彼の地にいる2日間、わたしはものすごくよく食べた。
普段は、たとえば昼食に普通の量を食べたとしたら、夕食は食べない。お腹がすかないからだ。
基本的に朝と昼、または朝と夜の一日二食か、二食+おやつ程度の量の食事で生活している。

なのに、到着日に夕食をものすごく食べて、翌朝はちゃんとお腹がすいて、しっかり朝ごはんを食べ、またまた昼食時にはちゃんとお腹が空いて、しっかりお昼ご飯を食べて、東京に帰ってきた夜にはちゃんとお腹がすいた。

今、東京にいる。今日も比較的涼しい。だけど、食欲はもう元に戻っている。つまり、あまり食べられない。

なんでちゃんとお腹がすいたんだろう。車での移動だったから、運動量はいつもより少ないのに、不思議である。
もちろん食事そのものがとてもおいしいというのもあるけれど。

山の上で食べるおにぎりがいつもよりおいしく感じるのと同じで、どんなに精巧に、心を込めて作られた素晴らしいお料理でも、どこで食べるかによっておいしさって変わってくるし、もしかしたら人間の消化力にも影響があるのかもしれない。それが錯覚であったとしてもね。

それにしても! あの強くもなく弱くもない爽やかな風よ、東京にもプリーズ!

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