タチスズメノヒエ
コスモス畑に2メートルはゆうに超える穂が数本立ち上がっていたので、根っこからこれを取り除きました。
タチスズメノヒエという名前だそうです。
去年の今頃、実家の田んぼ跡地に群生し、ほぼタチスズメノヒエしかないような状態になってしまっていました。父が田畑を管理できなくなり、程なくして亡くなり、放置していたその数年間に一気に勢いをつけてきていたらしい。
ここ数年であちこちで突然目につくようになり、今年はもう愛媛のそこらじゅうで穂をひらひらさせているのを見かけます。中にはうちと同じように田んぼ一面にこの草が覆ってしまっている場所も見かけます。柔らかな曲線を描いて風にたなびいている様子は優雅にも見えますが、種は軽くどこまでも飛んでいくし、根っこはアレロパシーをだして他の植物の育成を阻害して自分の根っこを広げていく多年生植物で、なかなかな侵略者です。
うちの田んぼは、去年見かねて親戚の人が除草剤を撒き、一度は撲滅されたかに見えたのですが、今年は別の畑から数本あったかと思うと、この一月で一気に株がまた増えてきていました。8月末に行ったときには、根っこから取り除いて、種が飛ばないようにすぐにナイロン袋に入れて、ドラム缶に突っ込んできました。次行ったら焼却するつもり。
まだ、根っこはそれほどはってはいないので、ホーという道具でクイッと引っ掛けててこの要領で竿を倒すと、株は簡単に浮き上がって抜くことができます。とはいえ日が経つに連れて株もどんどん大きくなってしまうんでしょう。
一番上のハマスゲしか生えていなかった田んぼには、そういえば去年、一株だけ侵入していたのですが、見事にそれがスーパースプレッダーであったことを示すようにそこの周辺に新しい株が点在していました。
ただ、一つ、コスモスを密集して撒いた場所にはさほどの穂はでていないので、種が目を出すタイミングにすでにそこにある程度の株のものが育っていたら、発芽できにくいのかもしれません。来年も同じ時期にコスモス植えとこう。
草刈り機での除草もタイミングや刈り具合で、逆に根の強い植物や成長の早い植物の一人勝ちにさせてしまいます。人に頼んで草刈りしてもらった場所はもう円形の株ではなく、あたり一面に広がってしまっています。
戦えば戦うほどに、繊細な植物から育成できなくなり、結果、強い種ばかりが残っている。なるほど、高速道路の脇にある空き地もイネ科の多年草ばかりが生残ていくはずです。
なので、刺激しすぎず、できるだけ戦わないで、どうやってお付き合いしていくかな。なにか自然の流れに逆らわないで付き合っていく方法があるんじゃないかと思うんです。わからんが。
コスモスはいい感じ。