ABOUT UTEKIDO
=わたしと愛すべき読み手の各位について=
わたしはただ書くばかりの、したためるばかりのものです。
作家でも随筆家でも、詩人でも思想家でも、ましてや研究者でも専門家でもなく、ただ当事者に終始するものなので、常に母親だったり娘だったり、また長期の介護経験者だったり周辺化した帰国子女だったりという立場から、「当事者として思うこと」を書き連ねて暮らしています。
そんな、何者でもない書き手であると同時に、わたしは非正規雇用の勤め人です。今は、とある大きな病院の、バックヤードの一人です。
頻繁に熱を出す時期の子どもを育てながら、派遣社員として働くのはなかなかどうしてままならないもので、生活はぎりぎりといったところです。
そのぎりぎり生活をわりとありのままにTwitterで吐露しておりましたところ、
「少しでも副収入を得てほしい」
「本を出してくれたら買います」
「noteに書いて」
といった応援のメッセージを多数いただくようになりました。
noteにサポートしてくださる、見ず知らずの方までおられました。
基本的に、子ども以外の人とは会話のない生活です。
孤育ての寂しさも、コロナ禍で孤立する苦悩も、明日をも知れず怯える夜も、皆様のおかげで強く乗り越えることができました。
持てる中から多くを割いてくださったそれぞれの方に、本当に感謝しています。
ただ、ネットの向こうの皆様にご心配いただくばかりではいけないので、
なんとか状況の改善に取り組もうと思い、サポートしていただいたお金で念願のOfficeのWordを買いまして、退勤後、寝かしつけまでの夜家事を終えて最初の夜泣きまでの2時間から4時間を、毎晩書くことに注力する暮らしに切り替えました。
今年(2021年)の6月からはレター配信プラットフォームのrevueで、無料ニュースレターを平日ほぼ毎日発信しています。
これはrevueにライターとして認められれば、購読者様には無料のまま、ライターに収益が上がる仕組みがあり、その仕組み自体は日本では未実装なのですけれども、いずれそうなるといいなと期待しているからです。
(ならなかったらちょっと悲しい)
さらに10月からはAmazon Kindleで、既発表作品をジャンルごとにまとめた電子書籍を刊行しています。その編集作業や発刊手続きにも慣れて参りまして、今では既刊も4冊を数えるところとなりました。
Kindle書籍はご購入いただくと、価格の70%が収益になりますし、無料ダウンロードして閲覧していただければ、そのページ数に応じ、たとえば10ページが5円~10円といった形で、時価収益になります。
過去の作品はすべてrevueのアーカイブからご覧いただけるにも関わらず、持っていたい、支援したい、とダウンロードしてくださる方に、励まされ助けられています。
ありがたいことです。
今はまだ個別の皆様にダイレクトにお金をつかっていただくという形での「商売」に留まり、それが心苦しく、大変恐縮に思っております。
これを次の段階に進めていけるよう、わたしも知恵を絞って調べたり書いたりして参りますので、今後もお見守りいただけますと幸いです。
社会の隙間の底から 愛をこめて
雨滴堂
=既刊一覧=
▲表題「黄昏のピエタ」「生を享く」「ツイツタア回旋曲」ほか、全13編を収録。
(2)随筆選第一集『音の雨』
▲子育てにまつわる随筆をまとめています。
表題「音の雨」「密室の中で、起きていること」「逍遙涼」ほか、全15編を収録。
▲在外体験、帰国してからの生活を経て思ったことをまとめています。
「備忘録――星と羊と、ダンスと人と――」「自由のアイスクリーム、塩分を添えて」「ミルクコーヒーはビーカーで」「差別的世界の歩き方」ほか、全17編を収録。
(4)詩選第二集『靴を買う』
▲「さよなら幼児、わたしのいい子」「かたわ許さぬ島掟」ほか、全19編を収録。
(5)随筆選第三集『壁の中』
▲「隙間の底から」「ヤングケアラーは斯く病めり」「ユダ考」ほか、全27篇を収録。
(6)詩選第三集『みずたまり』
▲「サバイバーの祈り」「遠い日の薄紅色」ほか、全17篇を収録。
=作品一覧=
随筆『音の雨』を除き、すべての既発表作品がrevueニュースレターからご覧いただけます。『音の雨』はnoteまたはKindle書籍『音の雨 随筆選第一集』からご覧いただけます。
Vol.001 凍れる盛夏
Vol.002 隙間の底から
vol.003 茉莉花譚<前編>
vol.004 自由のアイスクリーム、塩分を添えて
vol.005 魚群を掻き分けて、車椅子を押して
vol.006 秋來猫來
vol.007 最初の日本語教師
vol.008 それは《個性》とよく呼ばれる
vol.009 許されざること多きこの島で
vol.010 マリオよ、死してどこへ行く
vol.011 ミルクコーヒーはビーカーで
vol.012 A Ship of Theseus
vol.013 見つけてほしい<わたしたち>
vol.014 夢売り人への手紙
vol.015 わからないことは、わからないままで
vol.016 星月夜
vol.017 綻び――カゾクの記念日――
vol.018 差別的世界の歩き方
vol.019 黄昏のピエタ
vol.020 いとうつくしき狭量の島
vol.021 無用な十字架、買い取ります
vol.022 命令形を奪われて
vol.023 地獄脱出の手引き~幼く諦めの下手だったわたしへ~
vol.024 塩の柱 肉の欠片
vol.025 まっくらやみを駆け回る
vol.026 ユダ考
vol.027 不本意な穢れ
vol.028 驟雨と蝙蝠傘
vol.029 食べるなり食べられるなりご自由に
vol.030 密室への祈り
vol.031 詩と死と誌
vol.032 DEAR. ブルーハワイ・ダディ
vol.033 星と羊と、ダンスと人と
vol.034 貴妃酔世
vol.035 タックルは骨を砕くために
vol.036 生を享く
vol.037 袋小路で絶望ダンス
vol.038 シルクロードと宝の芽
vol.039 コロナ禍の日曜日
vol.040 逍遥涼
vol.041 蝿と雨
vol.042 A Cold Wave
vol.043 ヤングケアラーは斯く病めり
vol.044 深淵
vol.045 烧纸钱――母への手紙――
vol.046 高慢と偏見と克服のポテトサラダ
vol.047 薬物語
vol.048 登園の儀
vol.049 深夜のしろくまバトル
vol.050 無価値の至福
vol.051 ふたつの五輪、ふたつの病
vol.052 我が糧ビビンバ
vol.053 助かってほしいあなたへ
vol.054 百年ダイアローグ
vol.055 裏方前線未満譚
vol.056 ツイツタア回旋曲
vol.057 ノーモア孤立。ノーモア迫害。
vol.058 行き届かない言い訳、と、悔い
vol.059 あおむしがむさぼるほどに育つ子ら
vol.060 かちかち山談義
vol.061 気をつけて気をつけて
vol.062 母の日のあんな母の子らへ
vol.063 コンフリクト
vol.064 《小麦粉》は《海老天》と同じアクセント
vol.065 出家モラトリアム
vol.066 泥濘と青天のはざまで
vol.067 勝てる子どもを育てたい父と、父にこっちを見てほしい子と
vol.068 正義の断罪
vol.069 歴史と学びと、となりびとと
vol.070 そこにコメダがあったから
vol.071 子どもサイズの冬支度
vol.072 冬の夜の水たまりに沈みたくなった時に読む本
vol.073 繊細で豪胆で儚くて手強い彼
vol.074 短縮未来
vol.075 告白
vol.076 靴を買う
vol.077 その日、世界の片隅で
vol.078 健康で文化的で最高級の慎ましい生活《前編》
vol.079 健康で文化的で最高級の慎ましい生活《後編》
vol.080 マザーキラーに抗って
vol.081 あなたへの感謝、あなたへの祈り
vol.082 分かれ道
vol.083 掌詩篇『冷やし菓子』『介護疲れと串カツ屋』『強迫原罪』『“泡面的幸福”』『パンデミック』
vol.084 深い溝
vol.085 溜まる罪
vol.086 防風通聖散は"痩せ薬"
vol.087 走れ走れお母さん
vol.088 溝鼠の自我
vol.089 読書のすすめ
vol.090 明日への招待状
vol.091 ここに離婚したい女性がいるとします(1)
vol.092 裁判官と専門性
vol.093 ここに離婚したい女性がいるとします(2)
vol.094 トロッコ問題、家の中
vol.095 濃霧
vol.096 ダンス・ウィズ・ザ・ウロボロス
vol.097 ワンオペ・エレジー
vol.098 密室の中で、起きていること
vol.099 梅、桜、菜の花、たんぽぽさえ見ずに迎える夏は初めてかもね
vol.100 オンライン・マザーズ
vol.101 空のない天を仰いで夢を見て
vol.102 美しい国の掃き溜めで(1)
vol.103 美しい国の掃き溜めで(2)
vol.104 穴があったら埋めたいの(『アイスキャンデーと赤福氷』)
vol.105 交錯
vol.106 無知者の法廷
vol.107 おかげさま
vol.108 まなざし
vol.110 さよなら幼児、わたしのいい子
vol.111 続・隙間の底から
vol.112 ゆたかな夕餉
vol.113 虚実の狭間
vol.114 かたわ許さぬ島掟
vol.115 レスター考
vol.116 沈みたくなる夜がある
vol.117 3冊目、刊行しました
vol.118 罪なし。病のみ有り。
vol.119 やおら愛着
vol.120 フラワー・ガーデン
vol.121 影絵踏み(前編)
vol.122 影絵踏み(後編)
vol.123 悼みのとき
vol.124 悠久のひと月
vol.125 真冬の夢
vol.126 クリスマスですます
vol.127 残飯の果てに
vol.128 氷点下の子どもたちへ
vol.129 ある自死のあと
vol.130 儘ならず、死にたがらざるを得ず
vol.131 もし子どもが手を離れたら
vol.132 見知らぬあなたへ~事件の後に~
vol.133 四合院の夢
vol.134 永久の祈り
vol.135 ヒトガタノナニカ
vol.136 鬱以上自死未満
vol.137 異風土浴
vol.138 幻視の予兆
vol.139 ことのはのわたし
vol.140 醜悪なバカとバカに寛容な日本社会
vol.141 サバイバーの祈り
vol.142 大道芸と観客いじり
vol.143 さよなら、思い出の
vol.144 受傷、嫌悪、回避、再現。
vol.145 濁流行
vol.146 未成仏願望
vol.147 疑獄のキューカンバーライス
vol.148 遠い日の薄紅色
vol.148 20世紀号物語
vol.149 凍れる笑顔と二重拘束
vol.150 これは疲れたお母さん
vol.151 想白梅
vol.152 回想