Koaloha KSM-02 「第一印象は良くないほうがあとで仲良くなれる」/Lefty弾き語りの苦悩
こんにちは。「半径1mから6,371kmの愛と平和」を歌う、左利きのシンガーソングライター・歌っテルです。
第一印象が「なんだこいつ!変なの!」って感じたときのほうがあとで仲良くなるってこと、人間関係で、よくあります。
その心情の変化が楽器にも当てはまっちゃった、っていうのが今回のおはなし。
第7回■Koaloha KSM-02
ウクレレ。
学生時代に、父がカルチャースクールでちょっといじってすぐに手放したウクレレを譲り受けてはいたけどまるっきり弾かないまんま、放置でした。
そのあと社会人になって転勤のときにぐんちゃんにもらったのがFamousのパイナップルウクレレでした。
しかしどうにもこうにも、独学ではなかなか上達せず、レッスンに通うことにしたのです。
その後、3パートに分かれたウクレレが中心となったオーケストラに参加させてもらって大勢で奏でる楽しさも知りました。
そんな中で、メロディを弾くことも多いのでやっぱり17フレットあるタイプが欲しいなと思うようになりました。
オーケストラの仲間たちに名器をさわらせてもらったり情報をいろいろもらいながら探してたところ・・・
出会っちゃったんですね。
大阪の三木楽器で。
→おにぎりみたいなサウンドホール
→ざっくりしたベニヤみたいな木目
→とげとげしたへんなヘッドの形
→赤貝みたいな色のペグ
もう・・・いちいち、ウクレレの王道「Kamaka」と違って、なんだかもうものすごっく個性強すぎの、この子に。
じゃあやめとけよ!って感じなんですけど
いやいや
なにより こいつの「音色」に惚れたのです。
ソプラノのボディにロングネック、独自ブレイシングシステムもあって、どうよ!って感じのコロコロッとした乾いた音色で爆音。
弾き方次第でこの子のダイナミクスはものすっごく発揮されるんじゃないかっていう予感。
いろいろ考えましたねとても。瞬時に。
当時オーケストラの仲間はやっぱり「Kamaka」が主流でその他いくつかあったけれども、Koalohaを使ってる人はいなかったのです。
とはいえ、この音色。ぐぐぐっと魅力的。
でも、なんとも、見た目のクセが強過ぎ。
ていうか、むしろちょっと苦手。
その時、俺は考えたのです。ちょっと先の未来を。
ひょっとしたら俺はいつかきっとこのウクレレ抱えながら歌うんじゃないだろか。
その時に俺のでかい声とこの子の音色は響き合えるんじゃないだろか。
そこに確信を持ったかどうか、もうあの日の俺に確認することはできませんが、たぶん、そう思って決めた、はず。
この外観も、いまは苦手だけど、引き込んで仲良くなっていくうちにきっと好きになれるかもしれない!
それは「苦手」な算数を克服するためにドリルを山ほど与えられて毎日3ページずつやりなさい!って言われていやいややるんだけど結局できなくてもっと嫌いになっちゃうのとは、きっと違う!いやぜったいにそっちじゃない!!
そう信じて 俺のとこに来てもらいました。
しかし。
やっぱり、いきなり、オーケストラでは壁でした。
俺の奏法だと通常の太さの1弦ではビンビン鳴っちゃってアンサンブルでは悪目立ちする。講師にまでダメ出しされて(悲しかった)。
そこで、1弦に4弦を張ってみたところ・・・なんとか、いい感じに鳴るようになりました。
(あとで知ったんだけど、1弦と4弦を同じ太さにして販売してるセットもあるんですね〜)
オーケストラは結局3年弱で退団したけど、そこで学んだことがいまの奏法にめちゃくちゃ活かされてるのはほんと事実で、良かったなぁって思う。
◎ウクレレは持ち方、構え(抱え)方、弾き方といった「かたち」がとてもだいじ。
◎ウクレレはドレミファソラシドのスケール練習が超超超基本。
◎ウクレレはいつもいっしょにいたら(ケースに入れないでその辺に置いとく。すぐに触る。抱えて寝る。)ある日ぐぐっと仲良くなれる(もちろんそこからもずっと仲良くする)。
そんなことを常に心に留めておくようになった。
かくして俺の名パートナーになってくれた、Koaloha。
ハリと艶と芯のあるキャラ濃いサウンドは、いまじゃ弾き語りでは日夜大活躍をしてくれています。
アンサンブルじゃダメ出しされたKoalohaだけど、どうよ!て感じのドヤ顔をしてますよいつも俺の胸元で。嬉しそうに。
いつも心に、愛と平和を。
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